レトロな丸目のスズキ「ジムニー」が今キテル! 中古で狙うべきは2代目!? 購入時のポイントとは?
スズキ「ジムニー」の人気は高く、現行モデルは今でも長い納車待ち状態が続いています。そんななか、四半世紀前の2代目ジムニーが中古車市場で人気を集めているようです。古いジムニーを選ぶときのポイントはあるのでしょうか。
ラダーフレーム+パートタイム4WDを採用した本格オフローダー
スズキの軽四輪駆動車「ジムニー」は、「ジープ」を起源とするクロスカントリーモデルの伝統である『ラダーフレーム』とパートタイム式4WD機構を採用。軽自動車でありながらトップクラスの悪路走破性を持つ本格オフローダーとして根強い人気を誇ります。
そんなジムニーはモデルサイクルが長いことでも有名です。
1970年に当時の軽トラ「キャリイ」用のエンジンとトランスミッションを流用し、当時の軽規格に収めて誕生。
初代は1970年から1981年までの11年、2代目は1981年から1998年までの17年、3代目は1998年から2018年までの20年といった具合に、50年以上もの歴史を持ちながらモデルチェンジはわずか3回。
超ロングセラーであることも、ジムニーファンにとっては安定感・安心感につながっているのでしょう。
一部では熱狂的な人気を誇っていたジムニーですが、2018年に登場した現行モデル(4代目)は原点回帰をはかり、クロカンらしい直線基調のボディと丸目ヘッドライトを採用。
一方でカメラ+レーダーによる「衝突被害軽減ブレーキ」「誤発進抑制機能」などの先進安全装備群をパッケージングした「スズキセーフティサポート」も搭載(一部グレードはオプション)するなど、誰もが快適かつ安全に乗って楽しめるモデルへと進化しました。
そして近年のアウトドアブームが追い風になり、デビュー当時は月販目標台数3000台に対し受注が1万5000台を上回るなど注目度も人気も急上昇。
無骨さと愛くるしさが同居したレトロモダンなデザインは“女子ウケ”も良く、女性のジムニーオーナーを「ジムニー女子」と呼ぶなど新たなトレンドも生み出しています。
ただし、もともと生産台数が多いうえに世界的な半導体不足もあって、現在、新車の納期はかなり遅延している様子。これを受けて中古車価格も高騰し、走行3万kmでもほぼ新車価格と同等という状態になっています。
さらに歴代のジムニーの中古車価格もジワジワと高騰しはじめており、なかでも20年以上前に生産が終了した2代目の人気が復活傾向だといいます。
1981年に登場した2代目ジムニーは、「ラダーフレーム+パートタイム4WD+リーフリジット」という伝統を受け継ぎつつも、オンロード性能も考慮に入れた設計となりました。
ほぼ毎年のように改良を繰り返して熟成させるのがジムニーの特徴でもありますが、この2代目の17年に渡る歴史は、大きく分けて4期に分類できます。
まず1981年~1986年の第1期(SJ30)と、ターボエンジン(1987年にはインタークーラー装着車も)が追加された1986年~1990年の第2期(JA71)までの550cc時代。
そして軽自動車の規格が拡大されエンジンが660ccへと変更された1990年~1995年の第3期(JA11)、ドアミラーが標準化され乗用向けに快適性が高められた1995年~1998年の第4期(JA12/22)といった具合です。
中古車として、さすがに初期の550ccモデルの1期や2期は流通量も少なくなりましたが、3期以降、とくに4期は現在でもかなりの数が流通しています。
2代目の最終型ですら生産終了からすでに20年以上も経過しており、ちょっとしたクラシックカーのようですが、それがいまでも人気となる背景にはどのようなことがあるのでしょうか。
クロカンに事情に詳しい業界関係者 Tさんいわく、道具として現在でも十分活躍できるのということが魅力だといいます。
「2代目の良さは、何といっても『安さ』と『古さ』のバランスでしょう。とくに660ccとなった4期なら3速ATが設定されたりパワーステアリングも標準になるなど、街乗りでも十分使える仕様になりました。
また現行型(4代目)が高値を続けるなか、2代目の中古車価格は50万円からという安さもあり、古いからこそオフロード走行で傷をつけてもあまり気にならず、道具として割り切れる面白さがあります」
この2代目は、エアコンやパワーステアリングが装着されたことで、格段に運転しやすくなっているのも特徴。AT限定免許でも運転でき、64馬力のターボエンジン+軽量なボディ(910kg)で、オフロードの走破性能は現在でもかなり上位に挙げられます。
またベース価格が安いからこそ大胆なカスタムが施された中古車も多く、それを手頃な価格で楽しめるのも人気の理由だといいます。
「昨今、レトロなデザインがブームとなっているのも、2代目人気にひと役買っているでしょう。
実際にレトロなクルマなのですが、必要最低限な装備しかないシンプルな内装も自分好みに仕上げる、または無駄な装飾を好まない硬派にはうってつけというワケです」(業界関係者 Tさん)
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