昭和の定番「土禁車」はなぜ減った? 意味あるの? 買取査定額は「土足厳禁」の方が上がるのか
車内を土足厳禁にしている人をたまに見かけます。クルマの車内がきれいということは、「土禁車」にすることによって、クルマを手離すときの下取りや買取り価格があがるのでしょうか。また、かつてよく見られた「土禁車」はなぜ減ったのでしょうか。
土足厳禁のメリットは? 査定額に影響はあるの?
クルマの車内を土足厳禁、いわゆる「土禁車(どきんしゃ)」にしている人をたまに見かけます。
クルマの車内をきれいに保ちたいという気持ちから土足厳禁にしている様子がうかがえますが、車内がきれいということは「土禁車」にすることによって、クルマを手離すときの下取りや買取り価格があがるのでしょうか。
●土禁でクルマを大切に!? クルマには、1980年代くらいまで存在していた「土足厳禁」という文化があります。
最近ではあまり見かけなくなりましたが、おそらくクルマを大切に思うが故のルールであり、脱いだ靴を入れるトレーを用意するのが一般的でした。
そうしたあまり、脱いだ靴を回収するのを忘れ、駐車場に靴だけが置かれているシーンを見かけるということもよくあったようです。
当時、ちょっとヤンチャな若者達が、VIPセダンやその彼女の乗る軽自動車などを土足禁止にしていることが多かったのですが、最近はミニバンや1BOXカーなどの箱型で自宅のようにくつろげるスペースを持ち合わせている車両で、土禁にしているクルマもいるようです。
そのように大切に乗られたクルマでは、下取り価格や買取り価格は上がったりするのでしょうか。
中古車販売店の担当者は、次のように話しています。
「クルマが土足厳禁車両であったからといって、買取り価格が上がるというわけではありません。
ですが、内装がきれいであればあるほど買取り価格の査定に良い影響を与えます。
中古車の査定をする際は、持ち込み車両の査定はもちろん出張査定もしています。
その際にクルマの状態をチェックするのですが、チェックシートの項目に『土足厳禁』という項目はないため、土足厳禁であること自体が査定に影響することはありません」
実際に土足厳禁車両だったかどうかはユーザーの自己申告であるため、そこまで重要なポイントではないようです。
一方、実際に土足厳禁車両だった場合、基本的には内装の汚れは少ない場合がほとんどです。
そのため、結果として査定価格に良い影響を与えることになる可能性は高いといえます。
ただ、実際には車種や年式、走行距離といった要素のほうが査定価格に与える影響は大きく、土足厳禁であることをアピールするメリットは薄そうです。
また、昨今では半導体不足などの影響もあり、中古車価格は高騰の一途をたどっています。
そのため、担当者は「現在比較的ニーズの高いミニバンやSUVは、とくに価格が高騰していて、過去の相場は参考にならないほどになっています」と話します。
逆にいえば、いま現在は土足厳禁車両であるかどうかにかかわらず、査定価格は高いという状態です。
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