ホンダが「新型SUV」をまもなく発表か 派生車先行発表でようやく「2代目ヴェゼル」を中国市場に導入へ
中国市場では、ホンダ「ヴェゼル」をベースにしたさまざまな派生車が登場しています。そうしたなかで、本家といえる2代目新型「ヴェゼル」の導入に向けた動きが見られました。
中国に本家といえる「2代目ヴェゼル」をついに導入か
日本では2021年2月に2代目が発表されたホンダの人気コンパクトSUV「ヴェゼル」。
中国では姉妹車や電気自動車を除くと現在も先代となる初代モデルが販売されていますが、このたびようやくフルモデルチェンジを迎える見込みです。
初代ヴェゼルは2013年、日本で最初に登場しました。
3代目フィットをベースに開発されたボディはSUVの使いやすさをアピールしながら、なおかつスポーティーさも兼ね備えたコンセプトで開発され、ひとつ上の「CR-V」とともにホンダの世界戦略SUVとして展開されてきました。
なお、日本では「ヴェゼル」ですが北米や欧州などでは「HR-V」という車名で販売。
HR-Vといえば、かつて1998年に日本では、1代限りで販売を終えた「HR-V」というクルマがありました。
これは、ホンダのコンパクトカー「ロゴ」(フィットの前継モデル)のプラットフォームを使用したちょっと不思議な形のSUVでデザインが新しすぎたのかもしれませんが、日本では不人気車として2006年に販売を終了しています。
なお、北米における2代目HR-Vは2021年に約15万台(アメリカ+カナダ)もの販売を記録する人気車種となり販売を終了。
2022年4月にアメリカで発表された3代目HR-Vはシビックベースの「ZR-V(日本名)」と同じモデルです。
その一方で、中国市場では前述と異なる戦略でヴェゼルは展開されてきました。
中国ではヴェゼルをベースにした姉妹車の「XR-V」や、中国専売ブランド「理念」の「VE-1」、別の中国専売ブランド「思銘」の「X-NV」「M-NV」などの電気自動車だけでなく、アキュラブランドからは「CDX」として展開されるなど、ヴェゼル自体が持つ汎用性の高さから中国市場においては同時に6形態で販売されています。
2代目ヴェゼルは2021年2月に日本で登場し、欧州や東南アジアでも販売されていますが、中国では本家ヴェゼルのフルモデルチェンジよりも先にe:NS1とe:NP1が2021年10月に発表されました。
e:NS1は東風汽車との合弁会社「東風ホンダ」、e:NS1は広州汽車との合弁会社「広汽ホンダ」が製造・販売をそれぞれ担当します。
ホンダやトヨタなど中国に複数の合弁会社を持っている自動車メーカーは、それぞれの会社で別のデザインと車名を与え、同じクルマを姉妹車の関係でリリースすることが一般的となっています。
これ以外にも、中国市場では「インスパイア/アコード」、「シビック/インテグラ」、「エンヴィクス/クライダー」、「CR-V/ブリーズ」、「UR-V/アヴァンシア」、「ライフ/フィット」、「エリシオン/オデッセイ」などを、それぞれ東風ホンダ/広汽ホンダで展開しています。
つまりは、広汽ホンダが担当する本家のヴェゼルと、東風ホンダが担当する姉妹車のXR-Vがフルモデルチェンジする前に、同じボディを使用する純電動モデルが先に両方の合弁会社から展開されたわけです。
そして2022年8月28日、ヴェゼルの姉妹車「XR-V」の2代目モデルが中国で正式に販売開始されました。
フロントグリルはよりスポーティーな印象を与える、クローム装飾付きのハニカムメッシュグリルを採用。
日本向けヴェゼルではオプションとしてクロームメッキのグリルが設定されていますが、それとは形状が異なるXR-Vオリジナルとなっています。水平基調の下部グリルでは一部に波長風の装飾が施されており、遊び心のある雰囲気も漂わせています。
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