「金稼ぎしやがって」暴論も!? 元警察官がリアルに浴びた交通違反時の“言い訳”とは

警察官は、毎日さまざまな場所で交通の取り締まりをおこなっています。そのなかには「言い訳」など、さまざまな主張や言葉を投げかけられることがあるといいます。どういった内容があるのでしょうか。

警察官が怒りのはけ口に? 交通違反時に多い言い訳とは

 全国では、毎日さまざまな場所で警察官による交通の取り締まりがおこなわれています。

 取り締まる際、ドライバーのなかにはさまざまな言い訳を主張してくる人もいるといいます。

 今回は、取り締まりの経験を持つ元警察官にありがちな言い訳や理由を聞きました。

暴論もアリ!? 警察官が赤裸々に語る交通違反時の「言い訳」とは(画像はイメージ)
暴論もアリ!? 警察官が赤裸々に語る交通違反時の「言い訳」とは(画像はイメージ)

 元警察官のBさんは交番勤務6年、生活安全部門2年携わってきた経験を持ちます。

 交番勤務では、具体的に地域パトロールや交通取り締まり、交通事故処理をおこなっており、交番では地域住民の方のお宅を一軒一軒回って困りごとを聞いたり、詐欺、交通事故への注意喚起などをする巡回して回っていたそうです。

取り締まりの際、ドライバーからはどういったことを言われることが多かったのでしょうか。主に3つの言い訳について教えてくれました。

●「違反はしていない」「ちゃんと止まっていた」

 1つ目は、違反をしたことを認めずに、自分の正当性を主張するものです。

 ある日一時不停止で取り締まりをした際、運転手から「ちゃんと止まっていた」「ブレーキをかけたから大丈夫なはずだ」と反論されることがありました。

 はたから見ていると分かりやすいのですが、自身では止まったと思っていても停止線できちんと止まっていないクルマは非常に多く見られます。

 これは、ブレーキを踏んで速度を落としただけで止まったと錯覚や勘違いをしてしまうことが主な原因といえます。

 自身の運転が心配な人は停止線でしっかり止まった後、秒数を数え、左右を確認しながらゆっくり発進することを意識して運転することを意識しましょう。

 また、携帯電話の使用をしているドライバーに対して取り締まりをおこなった際は、警察官の姿を見るやいなやサッと携帯電話を片付けて「携帯なんて使っていません」と隠したり、画面を注視していたことを指摘すると、「数秒なんだから別にいいじゃん」と開き直ったりする人もいました。

 仮に時速60kmで走っていて、3秒間スマートフォンの画面を見続けたとすると、その間にクルマは約50mも進んでしまいます。

 たった数秒目を離したことが原因で、クルマで人をはねる、電柱にぶつかって自身が大怪我を負うなどの可能性もあります。

 そのため、一瞬の油断が大きな事故につながるという危機感を持って運転することが大切です。

●「そんな違反があるなんて知らなかった」「違反になると知らなかった」

 2つ目は違反自体を知らなかった、あるいは違反になる場所だと分からなかったという言い訳です。

 例えば、横断歩道を渡ろうとする人がいれば歩行者に道を譲らなければいけないという交通ルールがありますが、意外と知らない人も多く、「それが違反になるの?」と尋ねてくるドライバーもいました。

 また、標識が出ているにも関わらず、一方通行の場所を逆走して警察官に止められ、「通行禁止の場所だと思わなかった、「標識が出ていなかった」と答えるドライバーもいました。

 警察官が取り締まりをおこなう際には、道路標識や停止線の場所などを事前に確認するため、標識が出ていないということはまずありません。

 初めて利用する道や慣れない場所では、カーナビの道案内ばかりに気をとられ、標識への注意力が散漫になってしまうことがあります。

 観光した先でレンタカーを運転する時や、慣れない道を走る場合などは標識の見落としに注意して運転しましょう。

●「隠れてコソコソ取り締まりするのは良くないんじゃないか」「金稼ぎしやがって」

 かけられる言葉の中には、交通切符を切られたことに対して、警察を批判する言葉も多くありました。 

 ドライバーの中には、自身が違反した認識があって違反について認めていても、自身の怒りのはけ口として警察官に声を荒らげる人も少なくありませんでした。

「隠れて取り締まりをするな」という批判については、確かに警察官が運転手から姿が見えないところに配置して交通違反を見張っている場合もあるでしょうし、それが卑怯に見えるのかもしれません。

 しかし、警察官が見ている・見ていないに関わらず交通ルールは守らなければいけないということは認識しておく必要があるでしょう。

 各都道府県警察のホームページ、新聞紙などでは重点取り締まりの場所や取り締まりの強化期間を公表していることが多いため、運転する前にチェックしておくのも切符を切られないための対策のひとつです。

 また批判のひとつに、切符を切ることで「金稼ぎをしている」といわれることもありますが、これは全くの誤りです。

 交通違反をして違反者が納める反則金は、国庫に納められ、標識やガードレールなど交通安全対策のための交付金に使用されます。

 このため、警察官の給料になるわけではないので、そのことは知っておいてもらえたらと思います。

※ ※ ※

 今回の交通取り締まりの言い訳について、Bさんは以下のように話します。

「交通違反を取り締まった際は、違反を認めない、違反になるという認識がないなど、さまざまな言い訳が聞かれます。

 取り締まりに納得がいかない場合は自分の主張を伝えることも必要ですが、今一度自身の運転を見直してみて安全運転を心がける意識をしましょう」

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1件のコメント

  1. 非常に分かりづらいローカルルールでも無い限り、余程のことが無ければ捕まることなんて無いんだけど。道路交通法って基本的に、免許更新時に渡される薄っぺらな交通教本1冊(正味110ページ)を記憶すれば良いだけ。「知らなかった」というセリフは言い換えると「自分は馬鹿です」と言っているようなもの。あと、知らなかったというよりは、知らなかったフリの方が多いかも。

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