畑にポツンとL字バイパス…国道2号の「かけら」は延長55kmの一部! どこまでつながるのか?
岡山県西部の笠岡市内に、国道2号の笠岡バイパスが孤立した状態で整備されています。現状はバイパスと言い難い状況ですが、どのような計画で造られたのでしょうか。
4車線道路に成長する?
岡山県の瀬戸内海沿岸は山陽道と国道2号が東西を結ぶ動脈として機能していますが、県西部で広島県に接する笠岡市に目をやると、L字の形をした短い国道が畑の中にポツンと整備されているのが分かります。
地図には国道2号の笠岡バイパスと記されていますが、大阪市と北九州市を結ぶ一桁国道のバイパスと名乗る割には“L”の両端が国道2号の現道につながっておらず、通るにしても遠回りとなるため、現在はバイパスの役割を果たしているとは言い難い状況です。
孤立状態にあるこの国道2号の「かけら」は、どのような計画のもとで整備されたのでしょうか。
笠岡バイパスは笠岡湾の干拓地を通るバイパスで、全長7.6kmのうち一部区間が2008年3月に開通しました。
ただしこの一部区間は側道部のみだったり、既存の県道や市道をつなげただけだったりと、あくまで暫定的なものです。
笠岡バイパスの本来の姿は、4車線(片側2車線)、設計速度80km/hという高規格な道路として計画されています。
そしてこの笠岡バイパスは、地域高規格道路「福山倉敷道路」を構成しており、岡山県倉敷市から広島県福山市に至る延長約55kmのバイパス道路の一部となります。
同じく福山倉敷道路を構成する玉島笠岡道路の浅口金光ICから、笠岡バイパスの終点である笠岡西IC(仮称)までの17kmは、2025年度の開通に向けて建設が進んでいます。
※ ※ ※
福山倉敷道路は、全区間のうち福山市内の一部は着工されていない状況ですが、全線が開通すると、東から岡山県の岡山市・倉敷市・浅口市・笠岡市、広島県の福山市・尾道市・三原市などを結ぶ総延長およそ120kmの国道2号バイパスができあがります。
信号のない立体交差も多いため、計画が実現すると山陽道と並行する走りやすい道路になりそうです。
コメント
本コメント欄は、記事に対して個々人の意見や考えを述べたり、ユーザー同士での健全な意見交換を目的としております。マナーや法令・プライバシーに配慮をしコメントするようにお願いいたします。 なお、不適切な内容や表現であると判断した投稿は削除する場合がございます。