意外に分からない? 「キャンピングカーどこに駐めるべき?」 各所で問題視される「駐車トラブル」の実情とは
昨今人気が高まっている「キャンピングカー」。大小さまざまなタイプが販売されていますが、駐車場所の問題もあるようです。
人気のキャンピングカーで問題視される「駐車トラブル」とは
昨今、人気が高まっているキャンピングカー。さまざまタイプが販売されていますが、同時に移動途中などにおける駐車場所の問題もあるようです。
実際にどのような駐車トラブルが起きているのでしょうか。
自動車業界において、右肩上がりで成長しているのがキャンピングカー市場です。
日本RV協会の統計によれば、2021年のキャンピングカー(新車・中古車)635.4億円。
これは前年比109%という成長率であり、ここ10年で見ると約3倍の販売総額になっています。
累積保有台数で見てみると13万6000台に。折からのコロナ禍の影響で、密を避けるのが容易ということもあり、市場拡大にさらなる拍車がかかったようです。
台数が多くなると、さまざまなトラブルが発生するものですが、キャンピングカーも例外ではないようです。
その代表的事例が「駐車場所」の問題。キャンピングカーといっても、そのタイプはいろいろ。
日本で多いのが、「バンコン(バンコンバージョン)」と「軽キャンパー」、そして「キャブコン(キャブコンバージョン)」です。
バンコンは主に、トヨタ「ハイエース」や日産「NV350バネット」などの1BOX車、またはミニバンなどをベースに内装をキャンピングカー仕様に改造するカテゴリーのため、外観のサイズが変わることが少なく、駐車場所も普通車枠に駐めることができます。
軽キャンパーもいくつかのタイプがありますが、どれもサイズ的に普通車枠をオーバーすることはありません。
一方のキャブコンは、大き目のモデルであれば、全長は5m越え、全幅は2m越え、そして全高は3m近くのサイズになります。
場所により寸法が異なりますが、コインパーキングやパーキングメーターの駐車スペースでは駐車をするのが大変という場合も。
さらに、高速道路のSA/PAの場合は、なんとか普通車枠に入らないことはありませんが、混雑時は少々周囲の車両に気をつかってしまいます。
筆者が以前立ち寄ったNEXCO東日本の施設では、「キャブコンは大型車枠の駐車スペースに駐めても大丈夫」というような案内がありましたが、実情はそこでもトラブルが起こりがちといいます。
キャブコンに乗っている知人に話を聞くと、「周囲の車両に子供が傷を付けたらいけないので、大型車の駐車スペースに駐めたところ、トラックドライバーから苦情が出ました」といいます。
このような状況について、NEXCO東日本の広報担当者は次のように話しています。
「現場において、そういう苦情が寄せられる場合があると聞きます。
というのも、全国の高速道路においていえることなのですが、大型車枠の駐車スペースが不足していて、皆様にご迷惑をおかけしております。
今後、大型車枠や普通車も駐められる兼用枠を増やしていく予定になっております。
もちろん、大きなキャンピングカーの場合は、大型車枠に駐めていただくことは問題ありません。
ただし、バンコンなどのキャンピングカーは、できるだけ普通車枠に駐めるよう協力を求めています」
※ ※ ※
しかし、一見して大きなキャブコンが大型車枠に駐めると、なぜトラブルにつながりがちなのでしょうか。そこには、別の問題があると前出の広報担当者はいいます。
「キャンピングカーのドライバーさんのなかには、駐車スペースでサイドオーニングを広げて、椅子やテーブルを並べるという方がたまにいらっしゃいます。
また、持ち込みのゴミを施設のゴミ箱に捨てているという苦情をいただくこともあります」。
こうしたトラブルは、国土交通省管轄の「道の駅」でも数年前から問題になっています。
オートキャンプによる長時間の駐車スペース占有や、駐車場内でのキャンプグッズの使用、火を使った調理などが原因です。
さらには、キャンプで出たゴミや汚水の廃棄なども他の利用者から苦情になることも。
SA/PAの駐車スペースや道の駅の駐車場もあくまで「休憩」のための施設です。
国交省はそのホームページ上で、宿泊目的の利用や24時間以上の駐車は遠慮してほしい旨を記載しています。
道の駅では、現地スタッフによる声がけや注意看板の設置などをおこなっていますが、こうした駐車に関するトラブルを解消する決定打にはなっていないようです。
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