トヨタが新型「GRプロエースシティ」を投稿? 商用バンでも「速くなった気が…」 超簡単なカスタム仕様とは
2022年4月7日に英国トヨタは、1枚の奇妙な画像を公開SNSに投稿しました。それは存在するはずのない「GRプロエースシティ」です。これはどのようなモデルなのでしょうか。
なぞの「GRプロエースシティ」とは
日本でトヨタの商用バンといえば「ハイエース」が挙げられますが、欧州では「プロエース」や「プロエースシティ」といったモデルが存在します。
そんなプロエースシティですが、英国トヨタはSNSで「プロエースシティバンのスポーティな#Gazooバージョンが欲しいですか?」というコメントとともに、「GR」のステッカーが貼られた1枚の画像を投稿しました。
なぜ商用バンのプロエースシティにトヨタのモータースポーツブランドともいえる「TOYOTA GAZOO Racing」のステッカーが貼られているのでしょうか。
欧州で展開されるプロエースシティ、クラストップの積載量や積載長、積載性能(1000kg)を備えたコンパクトバンです。
英国では、2021年9月24日に新型「プロエースシティ(2022年モデル)」が発表され、2022年モデルでは、新たなグレード設定とパワフルな新エンジンを搭載されました。
もともと、プロエースシティには標準仕様(L1/ホイールベース:2785mm)とロングホイールベース仕様の(L2/ホイールベース:2975mm)が設定されていましたが、2022年モデルには最上級グレード「Design」が追加され、デザインや快適・安全装備が追加されています。
また、パワートレインは100馬力の1.5リッターディーゼルエンジンを搭載する標準仕様(L1)に加えて、2022年春には130馬力の1.5リッターエンジンを追加。
さらに2022年内にはラインナップをさらに拡大し、134馬力のEV「プロエースシティ エレクトリック」を導入する予定となっています。
そうしたなかで、英国トヨタ(ToyotaUK)の公式SNSでは、2022年4月7日に前述のコメント「プロエースシティバンのスポーティな#Gazooバージョンが欲しいですか?」画像を投稿しました。
画像には、リアの「プロエースシティ」エンブレムの下に「TOYOTA GAZOO Racing」のステッカーが貼られています。
さらに公式サイト上ではフロントのナンバープレート横にも同じステッカーが貼られていることがわかります。
2022年4月現在、発表されているGR/GRスポーツといったモデルには、プロエースシティは設定されていません。
そうしたなかで、なぜ英国トヨタの公式SNSにこのような投稿があるのでしょうか。
この投稿のリンク先となる公式サイトでは、現地のプロフォトグラファーであるロッド・カークパトリック氏による「プロエースシティ日記」が公開されています。
そのなかで、ある日に「GRスープラ」を所有する女性に感銘を受けた結果、プロエースシティにステッカーを貼ることを思いついたといいます。
実際にロッド・カークパトリック氏は次のように綴っています。
「皮肉なことに、私のバンにGRのステッカーをいくつか貼ってみるのも面白いかもしれないと思いました。
ハイパフォーマンスモデルとは程遠い、完全なノーマル車です。小さなスチールホイールを樹脂製のホイールトリムで隠しています。
サスペンションは重い荷物を積むために調整されたもので、高出力なエンジンは搭載していません」
このようにGRのステッカーを貼ることを面白がる形でステッカーを注文。
翌日には届きスポンジでさっと汚れを落とし10分ほどで「GRプロエースシティ」へのアップグレードが完了しました。
ロッド・カークパトリック氏は「知る人ぞ知る、この小さなバンは羊の皮を被った狼、信号が青に変わったら手を出してはいけないバンなのです」と話しています。
その後、実際に雪のなかで新型「GRプロエースシティ」を運転すると、はるかに魅力的で楽しい気分になりました。
ターボチャージャー、全輪駆動システム、リミテッド・スリップ・デフ(すべてステッカーキットに含まれる)により、驚異的なグリップと大幅なパワーアップを体感したといいます。
そんな感動を奥様に共感するべく、乗っているレクサス「UX 250h」にも同じようにトランクルームに赤と黒の「GR」ステッカーを1枚貼ったようですが、この日記では「彼女はまだ気づいていない」といいます。
そして最後にロッド・カークパトリック氏は「ハンドリングやパフォーマンスが向上していることに気づいたら、いかに安くハイブリッドカーを改造できたかを教えてあげたいと思います」と話を締めくくっています。
※ ※ ※
あくまでもステッカーを貼るだけですが、クルマを愛する人からすればそれは、れっきとしたカスタマイズのひとつです。
エアロパーツやホイール、サスペンションは変えられない、という人に「ステッカーチューン」はおすすめかもしれません。
ステッカーチューンは確かにお手軽だけどセンスが問われるから格好良く仕上げるのは難しいよね。