「ハマー」がついにEVになって復活! 歴代ハマーとはどんなクルマだったのか
ハマーがEVで復活した理由とは?
市場からのラブコールによって生まれ、代を重ねつつも、ルーツとなる軍用車のイメージを守り続けたというのがハマーの歴史です。
「戦場を駆け回る軍用車を自分の愛車にできる!」という、ハマーの名が持つイメージは強烈で、同じ軍用車にルーツを持つ「ジープ」と同様、そのブランド的な価値は大きいといえます。昨今の世界的なSUVブームのなか、そうしたブランド価値を使わない手はないというのが、ハマー復活のひとつの理由といえるでしょう。
また、米国におけるピックアップトラックの存在感が、日本人には理解しにくいほど大きいのが、まずはピックアップトラックとしてのハマー復活の理由となります。
米国で、過去40年近くにわたってもっとも数多く売れているクルマは、フォードのピックアップトラック「F1500シリーズ」です。
驚くのは、乗用車も合わせてのランキングでも、ピックアップトラックのF1500がトップに君臨し続けていること。当然、車両価格も高いのですが、高いクルマが一番多く売れるため、ビジネス面での旨味も当然大きくなります。これもハマー復活の理由のひとつといえます。
そして最後は、環境問題に対する対応です。
巨大なピックアップトラックは、当然のように燃費性能が悪いのですが、環境対策のためにCO2排出量の削減は世界的な使命となっています。
そこで導き出された対策が電動化。しかも、完全なるEVであれば、CO2排出量をゼロにできます。
GMは自社開発の新型バッテリー「アルティウム」と次世代グローバルEVプラットフォームを開発しています。
これは、前輪駆動の乗用車から後輪駆動車、4WD車まで幅広い車種に対応できるというフレキシブルな技術です。これまで独自にEVを開発していたホンダが、GMと北米におけるEVプラットフォーム戦略を提携したのも、このアルティウム&グローバルEVプラットフォーム技術があったからに違いありません。
つまり、ハマーEVは、EVとしての技術的な土台が先に出来上がっており、その展開のひとつとして選ばれたのではないでしょうか。ハマーが先ではなく、EV技術が先というわけです。
そういう意味でハマーEVが、EVとして登場したのは、ごく当然のことだったのでしょう。
逆に、純粋なる内燃機関の巨大SUVやピックアップトラックは、この先、生存が厳しくなる一方です。今後はハイブリッドから、プラグインハイブリッド、そしてEVという進化が必須となっていきます。ならば、一足飛びに、最初からEVとして開発してしまおうというGMの考えも理解できるのはないでしょうか。
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