全長5m超えのトヨタ「タコマ」なぜ人気? 16年連続で販売1位! 最強「どこでもキャンプ」仕様をお披露目!
「オーバーランディング」を楽しめるタコマとは?
ミッドサイズトラックのリーダー的存在として北米で大人気のタコマは、2021年11月に米国ラスベガスで開催されたSEMAショーにて、「SEMAアワード」を受賞しました。
5つのカテゴリー別に「もっともカスタマイズに適したクルマ」と称されるもので、タコマは「2021 SEMAミッドサイズトラックオブザイヤー」を受賞。このほかトヨタ「GRスープラ」も同様に受賞しています。
アメリカトヨタ副社長であるリサ・マテラッツォ氏はこの栄誉に対して以下のように喜びを述べました。
「SEMAアワードは、業界でもっともカスタマイズしやすい、カスタマイズのベース車両として優れた機能を与えられたクルマをたたえるものです。
2021年は5つのカテゴリーで展開されたSEMAアワードですが、そのうちのふたつの受賞を勝ち取ったことに興奮しています。
タコマとGRスープラにはオリジナルのカスタマイズを施して、車両の限界をさらに高めることを好む熱狂的で忠実なカスタムファンがいます」
では、SEMAショー2021ではどのようなタコマがお披露目されたのでしょうか。
今回のテーマは、旅先などで自由にキャンプや車中泊が楽しめる「車両の限界をさらに高めたオーバーランディング」を実現するタコマです。
「オーバーランディング」(overlanding)とは、コロナ禍以降、アメリカやカナダで人気急上昇しているアウトドアレジャーのひとつです。
簡単にいうと、道なき道を走り、キャンプをしながらアドベンチャーを楽しむヘビーデューティなレジャーで、SEMAショー2021のトヨタブースにはタコマをベースにした2台の「オーバーランディング」モデルが出展されました。
●The Tacoma Overlanding Concept Vehicle(タコマオーバーランディングコンセプトヴィークル)
米国ユタ州にある「CruiserOutfitters」と協力して、多目的に使用できるタコマ SR5ピックアップをベースに完璧なオーバーランディングを目指すカスタムモデルです。
Cruiser Outfittersとは、ユタ州のランクルユーザーコミュニティを発祥とするもので、20年以上前に地元のランクルおよびトヨタ4×4愛好家のカップルによって設立されました。
熱狂的なトヨタ4×4ファンのニーズにこたえるべく、様々なオフロードパーツの企画や販売、カスタムモデルの製作をしている会社です。
製作チームがオーバーランディングコンセプトに選んだのは、オールドマンエミューBP-51調整可能サスペンションシステム、同じくアッパーコントロールアームとダカールリーフスプリングをリアサスペンションに追加。
フォグランプ付きのARBサミットコンボバー、エクスペディションワンデュアルスイングリアバンパーシステム、Ultra HDスキッドプレートシステム、ロッカー保護/ロックスライダーを装備し、ルーフにはペントハウススイート、ヤキマルーフトップテントを備えています。
●TRD Sport Trailer concept(タコマスポーツトレーラーコンセプト)
トヨタブースに展示されたもう1台のオーバーランディングモデルはユニークなトレーラーです。
タコマのピックアップベッドを利用して製作された唯一無二のスポーツトレーラーです。
トヨタブースの担当者は、このタコマについて次のように語っています。
「トレーラーはタコマ以外にもタンドラや各種のSUVで牽引することが可能です。
山や川、ハイウェイを離れたオフロードでの楽しみを広げるベースキャンプとして機能します。
特筆すべきことはトレーラー部分の開閉をリモコン操作できることで数フィート離れたところからでも素早く開閉が可能という点です。
キャンプ地についたら、トレーラー部分を切り離し、オフロード走破性能に優れたタコマで道なき道を進むアドベンチャーを楽しむこともできます」
※ ※ ※
なお、トレーラーの中には日よけ、冷蔵庫、給湯器、カーテン付きシャワー、発電機、浄水(16ガロン)と汚水(15ガロン)のためのタンク、特注のトイレとゴミ箱、スライド式のシンクとストーブ、効率的なキャンプ場の照明を備えたヤキマの4人用テントが収まっています。
Writer: 加藤久美子
山口県生まれ。学生時代は某トヨタディーラーで納車引取のバイトに明け暮れ運転技術と洗車技術を磨く。日刊自動車新聞社に入社後は自動車年鑑、輸入車ガイドブックなどの編集に携わる。その後フリーランスへ。公認チャイルドシート指導員として、車と子供の安全に関する啓発活動も行う。
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