カンカンカン…うっかり踏切に侵入!? もし 立ち往生したらどうすればいいのか
踏切の警報音がなっている際には踏切内に立ち入らないようにするべきですが、もしうっかり踏切に侵入してしまい、立ち往生したらどうすればいいのでしょうか。
うっかり踏切で立ち往生…どうすればいい?
「カンカンカン」と踏切の警報音が鳴っているときに、クルマで踏切に入ってしまったらどのように行動したら良いのでしょうか。
航空や船舶、鉄道関連の事故を調査する運輸安全委員会は「ドライバーの皆様 踏切事故は人ごとではありません!」との危険性を強く警告しています。
踏切での事故は年々減少の傾向にあるものの、完全には無くなっていないのが事実です。
内閣府が公開している「交通安全白書」によると、1999年の踏切事故は465件でしたが2019年では208件にまで減少。
2019年に発生した踏切事故208件のうち、踏切で電車とクルマが接触して起きた踏切障害事故は38%と約4割にのぼります。
前出の運輸安全委員会は、踏切での事故の原因として多いのが、電車が通行する直前にクルマが線路に侵入する「直前横断」や「停渋・エンスト・落輪」といった運転操作のミスであることを明らかにしており、年齢別では60歳以上のドライバーの踏切事故率が多いようです。
では実際に道路交通法では、踏切の横断についてどのように定められているのでしょうか。
道路交通法第3章第33条に「踏切の通過」について記載があり、踏切を渡る前に確実に一時停止して安全を確認することや遮断器が降りようとしていたり、警報音が鳴り始めたりしているときは横断してはいけないことが定められています。
さらに、横断中に何らかの緊急事態で立ち往生してしまった場合には、ただちに非常信号を発するなど、線路内に車両が立ち往生していることを知らせる必要があります。
踏切付近には「踏切支障報知装置」(通称:非常ボタン)と呼ばれる保安装置が義務付けられており、ボタンを押すと直近の信号に停止信号を表示させるなど、列車の運転手へ踏切内の異常を知らせることができます。
踏切内の異常を運転手に伝え、列車を停車させることで障害物やクルマとの接触を避け、踏切事故の発生を防止します。
また、鉄道会社関係者の男性は列車にアピールする他の方法について次のように話します。
「踏切支障報知装置以外にも、列車が来る方向に向かって大きく手を振ったり、クルマに積載されている発煙筒で列車の運転手にアピールすることも効果的です」
さらに、踏切でクルマが立ち往生してしまった場合には、前述の道路交通法において車両を移動させるための措置を取ることも求められます。
運転時の踏切横断に関しては、自動車教習所でも一時停止や横断前の警報音の確認などを習うことが必須となっています。
では、踏切の横断について自動車教習所ではどのような指導を受けるのでしょうか。
教習所では窓を開けて踏切警報音が鳴っていないかどうかの確認もする必要がありますが、実際に公道で窓を開けて警報音を確認にしている人はあまり見受けられません。
運転免許を取得する際に実施される、仮免検定や卒業検定といった実技科目は警視庁が発する「運転免許技能試験実施基準」において合格基準が定められています。
踏切を通過する際の音や左右の安全確認については、しっかりとおこなっていなかった場合10点の減点となり、これは100点満点における合格基準の70点において大幅なマイナスといえます。
しかし、窓を開けての警報音の確認は、おこなわなくても道路交通法の違反とはなりません。
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本来は、踏切に侵入する前に一時停止して周辺の状況を確認してから通行しますが、万が一に立ち往生した際の対応方法も覚えておくことで事故のリスクは軽減出来るといえます。
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