トヨタ、3年残価率は驚異の70%!? アルファード&プリウスより価値が高いクルマはナニ?

新型ランドクルーザーの残価率、なぜこれほどに高い?

 一般的に、新車であることは非常に多くの価値があるとされ、実際にはほとんど乗ることがなかったとしても、中古車として販売すると大きく値が落ちるのがふつうです。

 しかし、ランドクルーザーは、中古車であっても一定の需要があることから、これほどの残価率が設定されています。

 ランドクルーザーは、過去に世界全体で累計1000万台以上を販売し、その機能性や耐久性は折り紙付きです。

 また、歴史あるクルマだけに、それぞれの世代にファンがついているため、型落ちになることがそれほどデメリットにはなりません。

 そして何より、海外での需要が高いことが、これほどのランドクルーザーの残価率の高さの最大の要因です。

 とくに中東やアフリカで絶大な人気を誇るランドクルーザーは、そうした地域では、過走行車や事故車のような、日本では買い手がつかないような状態のものでもそれなりのニーズがあるといいます。

 極端にいうと、ランドクルーザーは、走りさえすれば買い手が見つかるのです。

世界中のさまざまな場所で高い信頼性・耐久性を誇るランドクルーザー(画像は300系のGR スポーツ)
世界中のさまざまな場所で高い信頼性・耐久性を誇るランドクルーザー(画像は300系のGR スポーツ)

 そうした海外需要の高さは、悲しいことにランドクルーザーを、もっとも盗難件数の多いクルマのひとつに引き上げてしまいました。

 国内で盗難されたランドクルーザーの多くは、中東やアフリカへと不正に輸出されていくといわれています。

 しかし、新型ランドクルーザーでは、セキュリティ面でも大きく進化されていることから、盗難や不正な輸出行為は激減すると見られています。

 そうなると、これまで以上に正規ルートでの中古車ニーズが増え、ランドクルーザーのリセールバリューも高まってくるかもしれません。

 もしそうなれば、メーカーにとってもユーザーにとってもメリットしかありません。

※ ※ ※

「クルマは現金で」というユーザーも多い一方で、現在では残価設定ローンの利用も一般的なものとなっています。

 ただ、購入方法にかかわらず、残価率(=リセールバリューの高さ)に注目することは大切です。

 新型ランドクルーザーは、その絶大なる実績とそこから来る信頼性から、国産車最高レベルの残価率の高さを誇っています。

 課題となっていたセキュリティ面も対策がとられたことで、今後さらに残価率が高まることもあるかもしれません。

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Writer: PeacockBlue K.K. 瓜生洋明

自動車系インターネット・メディア、大手IT企業、外資系出版社を経て、2017年にPeacock Blue K.K./株式会社ピーコックブルーを創業。グローバルな視点にもとづくビジネスコラムから人文科学の知識を活かしたオリジナルコラムまで、その守備範囲は多岐にわたる。

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