5m超えトヨタ「シエナHV」投入!? アルヴェル&シエナ併売で中国需要を狙う! 正式発表は11月か
アルファード、ヴェルファイア、シエナの3車種が同時販売される中国市場とは
世界的に見るとシエナが販売されていない日本や東南アジアなどの市場では「アルファード」や「ヴェルファイア」、一方でその2モデルが販売されていない北米や韓国ではシエナが販売されています。
今後、シエナが中国で投入されれば、アルファード、ヴェルファイア、シエナの3車種が同時に販売されている唯一の市場となります(台湾はアルファードとシエナのみ)。
一見すると共食い状態になるのではないかと思われますが、そうはならないと筆者(中国車研究家 加藤ヒロト)は考えます。
もちろん中国国内でもアルファードやヴェルファイアはとても人気があり、実際にユーザーに納車されるのにも時間を要しています。
中古車であっても高い人気を誇り、5万km走った3年落ちの中古車でさえも新車価格(1300万円から1500万円)の+300万円前後で販売されているほどです。
これらはあくまで「ラグジュアリーな高級ミニバン」という立ち位置で認識されており、要人送迎車として使われているのを良く見ます。
そこに、よりソフトなミニバンであるシエナを投入することで、ファミリー向けのミニバン市場にもアピールしていく狙いなのでしょう。

ライバルは、ボディサイズの近い上汽フォルクスワーゲン「ヴィロラン」や広汽ホンダ「オデッセイ」、東風ホンダ「エリシオン」などが該当すると考えられます。
ですが、ヴィロランはガソリン車のみ、そしてオデッセイやエリシオンはハイブリッド車を用意しているものの、ボディサイズは全長、全幅、全高のどれをとってもシエナより小さいものとなっています。
シエナはそれらの点においてはライバルよりも勝っていることに加え、以前からも並行輸入がおこなわれるほどの人気があります。
これらのライバルとの行方は、現地での販売価格が中国での今後を左右すると予想されます。
そして、肝心なシエナの正式発表は、2021年11月の広州モーターショーにて発表されるとみられており、販売開始は2021年末から2022年上半期と予想されます。
なお、広汽トヨタのシエナに対して一汽トヨタからもシエナの姉妹車が出るという情報もあります。
Writer: 中国車研究家 加藤ヒロト
下関生まれ、横浜在住。2017年に初めて訪中した際に中国車の面白さに感動、情報を集めるうちに自ら発信するようになる。現在は慶應義塾大学環境情報学部にて学ぶかたわら、雑誌やウェブへの寄稿のみならず、同人誌「中国自動車ガイドブック」も年2回ほど頒布する。愛車は98年式トヨタ カレン、86年式トヨタ カリーナED、そして並行輸入の13年式MG6 GT。































