コンセプトパーツは「法規度外視で速く走る」を重視！

　日本で2021年秋の発売が予定されているトヨタ新型「GR86」。すでに、さまざまなカスタマイズパーツが先行してお披露目されています。
　
　そうしたなか、同年7月13日にトヨタのGRブランドは「GRパーツ」に関するティザーサイトを公開しました。

　公開されているのは、GR86用の「GR PARTS CONCEPT」と「GR PARTS」です。

　GR PARTS CONCEPTは、GR PARTSの開発に活かすスタディーカーとして制作されたモデルとなります。

　制作を手掛けたトヨタカスタマイジング＆ディベロップメント（以下、TCD）はGR PARTS CONCEPTについて、次のように説明しています。

「GR PARTS CONCEPTは、GRパーツ開発に活かすスタディーカーとして、まずは法規度外視で速く走るためのパッケージを追求した車両メカチューンと吸排気系のカスタムによるパワーUP。

　ボディ剛性の最適化と軽量化及び空力性能の向上をもってサーキットでラップタイムを刻めるようデザインした」

　それぞれのパーツの開発意図は、フロントウイングはベース車のオリジナルデザインを強調しつつ、大型のフロントウイングとカナードでフロントダウンフォースを確保。

　グリル上段の大型インレットダクトは走行風圧を利用して、効率よくエンジン吸気ができるラムダクトをイメージしました。
　
　ホイールハウスアウトレットは、エンジンコンパートメント内の空気を上方に抜き、冷却のために前方から大量に吸気した空気が床下にオーバーフローすることを狙っており、両端にコンパクトに配置しているのはリアウイングに向かう車両上面の綺麗な風の流れを阻害しないように工夫しているためだといいます。

　足回りでは、19インチ鍛造アルミホイール＆タイヤセットを採用。ホイールは、フェースデザインはトラス構造をイメージした変形Y字スポークとすることで効率よく面内剛性を確保しました。

　また、ディープコーン形状とすることで必要な面外ねじり剛性を確保しつつ極限まで細いスポーク断面を追求しています。

　オーバーフェンダー部分は、片側43mm拡幅し幅広タイヤに対応しており、ホイールアーチ上方のエアアウトレットはホイールハウス内の空気を排出しダウンフォースの発生に寄与。

　また車両にもともと装備されているエアブリーザーより大開口とすることで効果を向上させました。

　リアバンパースポイラーは、フロントと同様に片側43mm拡幅し、幅広タイヤを装着。リアホイールアーチ後方にエッジを立てるドッグイヤー形状とすることで側面気流の剥離ポイントを明確にし、ドラッグの低減とハンドリングの振れを防止しています。

　サイドスカートは、車両下端の黒い水平板はボディ側面と床下の空気の流れをしっかり分割しグラウンドエフェクトを増大させる狙いとしています。

　リアのホイールアーチ前方のエアインレット＆アウトレットはボディ側面の風の流れをホイールアーチ直前で側方に跳ね上げることでホイールハウス内の空気を排出し、ダウンフォースを高めています。

　車両後方の空力面では、迫力のあるGTウィングを装着。航空機の主翼のように翼端に向けて翼弦長を絞り、ウイングレットを設定することで翼端渦流を小さく抑え、効率の良いダウンフォース獲得を狙ったデザインを採用しました。

　さらに、大型の縦フィンを持たせたリヤディフューザーがGTウィングと協調して強力なダウンフォースを発生させています。

　そのほか、排気効率UPとサウンドにこだわった左右2本出しのスポーツマフラーを装着しました。

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　ティザーサイトでは、GR86用のGR PARTSのビジュアルも公開されています。

　TCDはGR PARTSについて「空力から操安性まで車両全体を高次元で調律。ワインディングから街乗りまで心地よく駆け抜けられるハンドリングを追求」したものと説明。

　展開されるパーツとして、「GRフロントスポイラー」「GRサイドスカート」「GRリアバンパースポイラー」「GRスポーツマフラー」「GRフェンダーダクトフィン」「GRスポーツサイドバイザー」「GRカナード」「GRトランクスポイラー」「GR19インチ鍛造アルミホイール＆タイヤセット」「フューエルリッドガーニッシュ」といったカスタマイズパーツを予定しているようです。

　また、性能パーツとして「GRサスペンションキット（全長調整式）」や「GRモノブロックブレーキキット」など、走行性能を向上させるようなものも設定されると見られます。

　今後、このティザーサイトはGR86の正式発表に近づくにつれて、情報が更新されていく予定です。