「タイヤはみ出してない?」 なぜ不正改造の取締強化を6月に実施? 無意識に違反となる項目とは
自分のクルマも不正改造?気をつけたいカスタムの範囲とは?
クルマを所有している人のなかには、カスタム/チューニングをおこなっている人もいるかもしれません。
なかには、見た目のためだけでなく、機能性を向上させるためにカスタム/チューニングをおこなっている場合、不正改造となっている可能性も考えられます。
無意識的な不正改造について、前出の担当者は、次のように話しています。
「とくに多いのは、タイヤがボディからはみ出してしまっているケースです。
近年では、カスタムを楽しむ人も増えてきており、無意識に不正改造をしてしまっているケースも多くなっています」
ほかにも、不正改造の具体例として、国土交通省ではヘッドライトやテールランプの色の変更、窓ガラスへの着色フィルムの貼り付けなどを挙げています。
ヘッドライトやテールランプの色には事故を防ぐ重要な役割があるため、基準以外の色へ変更することは禁止とされています。
例えば、カバーをクリア仕様やスモーク仕様などに変更している場合は、道路運送車両の保安基準第34条に違反することになるため、基準の色へ戻す必要があるでしょう。
また、窓ガラスへのフィルムの貼り付けについても、道路運送車両の保安基準第30条において基準が設けられています。
フィルム自体が禁止されているのではなく、透過率が70%以上の場合には貼り付けることが可能です。
グラデーションの仕様となっているフィルムでは、一見視認性が確保されているように感じる人もいるかもしれませんが、この場合においても透過率が70%を超えていなくては不正改造とみなされるので注意が必要です。
透過率の数値については、フィルム施工の際に発行される「可視光線透過率測定証明書」で証明できるため、常にクルマに常備しておくと良いかもしれません。

クルマの不正改造は、環境悪化や事故につながる危険な行為です。
また、それ以前に近隣住民への迷惑となる可能性が高い行為であると考えられるため、不正改造はおこなうべきではないでしょう。
無意識的な不正改造であっても罰則の対象となるため、自分のクルマに基準値を超えてしまう箇所があれば、早急に基準値内の仕様に変更する必要があります。
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不正改造の取り締まりは年中おこなわれており、街頭検査などを実施しにくい梅雨の時期を避けて6月と10月は特に強化されています。
不正改造車を見かけた場合は、各運輸局の窓口へ相談し、直接注意しないようにしたほうが良いでしょう。
また、時期にかかわらず、自分のクルマが不正改造の対象とならないよう、常に基準値を意識しておくことが重要です。
Writer: Peacock Blue K.K.
東京・渋谷を拠点とするオンライン・ニュース・エージェンシー。インターネット・ユーザーの興味関心をひくライトな記事を中心に、独自の取材ネットワークを活用した新車スクープ記事、ビジネスコラム、海外現地取材記事など、年間約5000本のコンテンツを配信中。2017年創業。
























