カッコイイのに消える運命だった? 失われた2ドアクーペ5選

モータースポーツでも活躍したクーペとは?

●日産「スカイラインクーペ 370GT」

大排気量自然吸気エンジンを搭載したラグジュアリーモデルの「スカイラインクーペ 370GT」

 日産「スカイライン」は3代目の途中(1970年以降)から、4ドアセダンと2ドアクーペ(ハードトップ)を主力としてきました。

 しかし、2002年に生産を終えた10代目(R34型)をもって、2ドアクーペがラインナップから消滅。ところが2003年に新たな「スカイラインクーペ」(CV35型)として復活しました。

 大型のボディを生かした流麗なフォルムから一定の人気を獲得し、2007年には次世代のCV36型へとバトンタッチ。

 正式な車名は「スカイラインクーペ 370GT」でグレードは4タイプ、上位の「Type S」と「Type SP」では6速MTも設定されました。

 外観はセダンとイメージを共有するデザインながら、細部の造形はクーペ専用とされ、抑揚のあるグラマラスで流麗なフォルムが印象的です。

 エンジンは最高出力333馬力を誇る3.7リッターV型6気筒自然吸気エンジンで、同エンジンは「フェアレディZ」に先んじて搭載されるなど、高性能なビッグサイズクーペという明確なコンセプトを打ち出していました。

 その後、13代目スカイラインがデビューした後もクーペは継続して併売されましたが、2016年に生産を終了。3代目から始まったスカイラインクーペの長い歴史に幕を閉じました。

 なお、北米では現行スカイラインとプラットフォームを共有するクーペのインフィニティ「Q60」が現在もラインナップされています。

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●スバル「インプレッサ リトナ」

ラインナップ拡充で追加されたものの売れなかった「インプレッサ リトナ」

 スバルは大ヒットした初代「レガシィ」よりもさらにコンパクトなモデルとして、1992年に初代「インプレッサ」を発売。

 発売当初は4ドアセダンとステーションワゴンのふたつのボディタイプで展開し、高性能グレードの「WRX」が設定され話題となり、レガシィに続くヒット作になりました。

 そして1995年に、新たなラインナップとして2ドアクーペの「インプレッサ リトナ」を発売。

 クーペ版インプレッサはもともと海外専用モデルとして販売されていましたが、ラインナップ拡充のため日本でも展開されました。

 しかし、すでに2ドアクーペのニーズは低下し始めていたことに加え、インプレッサは高性能なセダンとステーションワゴンというイメージが定着していたため販売は低迷。

 1996年のマイナーチェンジでリトナは廃止されてしまいましたが、代わりにリトナをベースとした高性能モデルの「WRX Type R STiバージョン」が限定販売されました。

 1997年から世界ラリー選手権を戦うクルマが「WRカー」に移行すると、スバルはクーペをベースにラリーカーを仕立て、3年連続のマニュファクチャラーズ(メーカー)チャンピオンを獲得するなど活躍。

 さらに、このWRカーのレプリカモデルとして、1998年に400台限定の2ドアクーペ「22B STiバージョン」が発売されました。

 この22B STiバージョンを最後に、インプレッサの2ドアクーペは設定されていません。

※ ※ ※

 昔はクーペをラインナップするクルマは珍しくなく、今では考えられませんがトヨタ「クラウン」やホンダ「レジェンド」にもクーペがラインナップされ、ちゃんとニーズもありました。

 さらに、クーペでも比較的室内が広い実用的なモデルも多く、かつてはファミリーカーとしても十分に機能していたといえます。

 しかし、今や2ドアクーペというと高級なパーソナルカーか、86/BRZのような趣味のクルマというポジションで、SUVやミニバンが人気の現状ではラインナップの拡充は絶望的でしょう。

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