性能やデザインは秀逸だけど決め手に欠けた? もっと評価されてもよかった車5選
もっと評価されるべき三菱とダイハツのモデルとは?
●三菱「ギャランフォルティス スポーツバック」
前出のブルーバードやレガシィと同じく、かつて三菱の中核を担っていたモデルが「ギャラン」です。1969年に初代が誕生して以来長い歴史を刻みましたが、人気の低迷から2005年に8代目をもって国内向けの生産を終了しました。
ところが、2007年に「ギャランフォルティス」の名で復活を果たし、最終モデルとなった「ランサーエボリューションX」のベースに抜擢されました。
ギャランフォルティスは発売当初、セダンのみでしたが、2008年に5ドアハッチバックの「ギャランフォルティス スポーツバック」が登場。
フロントフェイスやキャビンはセダンのデザインと変わりませんが、後部をなだらかに傾斜したハッチバックとすることでスタイリッシュなフォルムを実現しています。
エンジンは全グレードとも2リッター直列4気筒で、240馬力を誇るターボエンジンと、ツインクラッチSST(DCT)を搭載したスポーティグレードの「ラリーアート」も設定されました。
ランサーエボリューションXのベース車として基本性能が高く、デザインも好評でしたが、三菱の業績悪化から車種整理が進んだことで、ギャランフォルティスシリーズは2015年に生産を終了。
使い勝手が良く、スタイリッシュなギャランフォルティス スポーツバックでしたが、ヒットすることなく一代限りで消滅してしまいました。
●ダイハツ「ビーゴ」
現在、ダイハツの登録車ラインナップのなかで、好調なセールスを記録しているのがコンパクトSUVの「ロッキー」です。
このロッキーが登場する以前、やはりコンパクトSUVとして1997年に発売されたのが「テリオス」で、さらに後継モデルとして2006年にデビューしたのが「ビーゴ」です。
ビーゴはテリオスからキープコンセプトとされたトールワゴンタイプのSUVですが、中身は本格的なクロスカントリー車にも引けを取らないメカニズムを採用していました。
シャシはラダーフレーム状の構造体をモノコックシャシと結合させた、「ビルトインラダーフレーム式モノコック」を採用。サスペンションはフロントがストラット、リアは5リンクのリジッドアクスルとなっています。
エンジンは縦置きに搭載された1.5リッター直列4気筒自然吸気で、トランスミッションは5速MT(4WD)と4速ATを設定。駆動方式はFRをベースとしたフルタイム4WDと2WDとされるなど、まさにクロカン車に近い設計です。
また、ビーゴの最低地上高は200mmとされ、現行モデルのスズキ「ジムニー シエラ」の最低地上高が210mmですから、十分にオフロード走行が可能でした。
ほかにも前後のオーバーハングを短くすることでアプローチアングルとデパーチャアングルを考慮し、背面スペアタイヤをリアゲートに設置するなど、完全にオフロード志向のモデルといえます。
ビーゴは2016年まで販売されたロングセラーでしたが、外観で想像されるキャラクターからライトなSUVのイメージがあったため、オフロード車として再評価されてもよいのではないでしょうか。
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一般的に各クルマには複数のグレードが設定されますが、やはり注目されるのはトップグレードや、メーカーがイチオシする売れ筋のグレードです。
しかし詳しく調べてみると、実は魅力的なグレードだったというモデルも存在します。そんな隠れたグレードを発掘してみるのも、面白いかもしれません。
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