全長11m超え!? まるで高級ホテル! 公道走行不可の巨大キャンピングトレーラーに見る日米差とは
トレーラーハウスは「固定資産税がゼロ」は本当?
日本では「固定資産税などがかからない」、「一般住宅よりも価格が安い」という謳い文句で売られているようですが、必ずしも設置の敷居が低いわけではありません。
建築基準法で建築物と見なされないようにするには、「すぐに移動できる状態にしておく」、「ライフラインが工具なしで脱着できる」、「適法に公道を移動できる自動車であること(車検を受けている)」といった要件が必要だといいます。
しかし、ボヤージュは5t近くあるトレーラーですので、車検を受けることができません。では、どのようにして住宅として使うのでしょうか。
日本トレーラーハウス協会の担当者は次のように説明しています。
「別荘地などに置き、一般の住宅に用途を限るということです。
企業の事務所や店舗などに使うとなれば、建築行政上でさまざまな規制があるため、設置許可がかなり難しくなります。
ですが、家として使うのであれば、行政も細かくいうことはないと思います」
※ ※ ※
しかし、一般住宅として用途であっても、地域によっては設置を認めない所も存在します。
関東でいえば、神奈川県の一部では設置が非常に難しいといい、購入を考える場合は、設置場所も十分に検討する必要があるということです。
ちなみにボヤージュのボディサイズは、全長11950mm×全幅2460mm×全高3800mm、就寝定員6名となっています。
室内を見てみると、ラウンジにダイニング、ベッドルームとかなりの広さです。
ギャレーにトイレ、シャワールーム、さらには液晶式のフェイク暖炉まで付いています。
内装もアメリカンテイストで、日本建築とは違う雰囲気。単身者や二人暮らしであれば、十分快適に暮らせるのではないでしょうか。
車両本体価格(消費税込み)は1232万円。設置移動費やライフライン工事費、土地によっては基礎工事費が発生するため、それらに100万円単位の予算を見なければなりません。それでも一軒家を新築するより遙かに安上がりです。
ちなみに、前出のニートRVに聞いたところ、同モデルはこれまで20台ほど売れたといいます。
けん引して旅をすることはできませんが、旅気分を味わえる隠れ家として使うのは楽しいかもしれません。
Writer: 山崎友貴
自動車雑誌編集長を経て、フリーの編集者に転向。登山やクライミングなどアウトドアが専らの趣味で、アウトドア雑誌「フィールダー(笠倉出版社刊)」にて現在も連載中。昨今は車中泊にもハマっており、SUVとアウトドアの楽しさを広く伝えている。
コメント
本コメント欄は、記事に対して個々人の意見や考えを述べたり、ユーザー同士での健全な意見交換を目的としております。マナーや法令・プライバシーに配慮をしコメントするようにお願いいたします。 なお、不適切な内容や表現であると判断した投稿は削除する場合がございます。