トヨタ決算「新型コロナに負けなかった」 カーボンニュートラルに全力で挑むトヨタの凄さとは
2021年5月12日にトヨタは、2020年度(2020年4月から2021年3月)の決算発表をおこないました。国産各社では軒並み厳しい結果となっていますが、トヨタの決算発表はどのような内容だったのでしょうか。
トヨタの2020年度決算は「新型コロナ禍」に負けなかった?
トヨタが新型コロナ禍のまっただ中となる2020年度(2020年4月から2021年3月)の決算発表をおこなった。
当期利益を見ると2兆2452億円となり、新型コロナ禍と関係無かった2019年度の2兆361億円を上回っており、数字で見る限りトヨタは、新型コロナ禍に負けなかったということになります。
販売台数を見ると、新型コロナ禍の影響により2019年度の895万5千台から764万6千台に15%落ちている。
内訳を見ると、新型コロナ禍で世界中の経済状況が悪化した2020年4月や5月は対前年比で半分以下になってしまったほど。そこから急速に販売台数を戻したのだから関係者全て努力したのだと思います。
実際、新型コロナ禍を受け、多くの自動車メーカーは活動を休止してしまった。
トヨタ社長の豊田章男氏は「自動車産業の活気が無くなったら日本の経済も回復しない」というリーダーシップの下、1回目の緊急事態宣言が終了するや、新型コロナ感染対策をしっかりおこなうと同時に新型車を次々出すなど、世界規模で明るく立ち回っています。
同時にトヨタ全体でコストの見直しをおこなっています。長田執行役員によれば「200万台少ない台数で利益が出るようにしました」。
800万台で利益の上がる構造にしておけば800万台売ると収益を出せるし、1000万台体勢で800万台しか売れなければ赤字になりますが、トヨタは半年くらいの間でシェイプアップしたということです。
ちなみに新型コロナ禍により世界中でクルマが売れなくなっていた2020年5月時点の2020年度決算予想は、2019年度から80%減の5000億円。
そこから3か月後で7300億円。さらに3か月後の11月には1兆4200億円にまでリカバリー。
「もしかしたら2020年度は前年並みに戻すのでは?」とウワサされていましたが、その通りになりました。
気になる今後では、今回発表された2021年度(2022年3月まで)の決算予想は、販売台数を2019年度レベルまでリカバリーさせ、利益も2兆3千億円を目指すというものです。
この目標、半導体不足などの影響も折り込んでいるそうで、余談ながら半導体不足、半導体業界との付き合いによって影響度合いが決まると聞きます。トヨタの評判良いようです。
また、販売台数の改善と比例して利益が上がらない理由は、環境投資の増加を受けてのものだと思われます。
世界規模で高まるカーボンフリー(当面は二酸化炭素排出量減少)に向け、広範の投資をしなければならない。
メディアからの質問も「トヨタは電気自動車で遅れを取っているのでは?」。勉強不足の記者からすればそう思うでしょう。
トヨタからの回答は「電気自動車は作れるが、現時点で電気自動車を出しても電池性能やコストなど顧客にとってやさしいと思えません。利便性の良い電気自動車を適宜出していきます」。
クルマに乗らない記者からすれば、「カーボンフリー=電気自動車」しか考えられないのだと思います。客観的に考えたらトヨタの姿勢は理解出来ます。
興味深かったのが長田執行役員のカーボンフリーに対するコメントです。
曰く「電気自動車だけでなく、既存のクルマにeフューエルなどを使えるようにしていく方法もあるし、水素エンジンだって可能性があります」。
モリゾウさんが「モータースポーツに使って鍛える」と切り込んだ水素エンジンまで候補に挙げました。カーボンフリーの「解」は電気自動車だけに限らないと思います。
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トヨタ決算発表の概要以外で自動車メディアからすると「あれれ?」だったのは、記者会見の同時中継画面の上に、トヨタのエンブレムとレクサスのエンブレムの他、GRのエンブレムが並んでいたこと。
GR、ブランドとして存在感を出そうとしてきた。「文化=趣味」としてのクルマを大切にしていきたいという意思表示なのだと思う。クルマ好きからすれば嬉しい。
また、記者から「なぜ豊田章男社長は決算発表に出席しなかったのか?」と質問が出ました。
会見では、「自工会会長やモータースポーツでのモリゾウとさまざまな顔があるなかで、トヨタの意見が自工会の意見という混同する話も出てきたことから今回は欠席しました」と説明している。
筆者(国沢光宏)が考える出席しなかった理由は、オリンピックについてコメントを求められたらウソを付けないからだと思う。
メディアに正面から聞かれたら見解を述べなければならない。豊田章男社長、ここにきて率直な意見を述べるようになってきました。
トヨタの根っ子に流れている精神は、顧客第一主義。日本人の総意を大切にして欲しいということなのだと予想します。
Writer: 国沢光宏
Yahooで検索すると最初に出てくる自動車評論家。新車レポートから上手な維持管理の方法まで、自動車関連を全てカバー。ベストカー、カートップ、エンジンなど自動車雑誌への寄稿や、ネットメディアを中心に活動をしている。2010年タイ国ラリー選手権シリーズチャンピオン。
国沢先生のサイトや動画はとても参考になるので、よく拝見しています。
昨年10月に、自動ブレーキが充実しているとのことで、ヤリスを購入しました。
当時、愛媛県松山市のトヨタディーラーで、まともにコロナ防疫対策をとっていたのは、
ネッツ系列の一社のみでした。 玄関前での検温、アルコール消毒、受付カウンターの垂れ幕、
各テーブルの衝立、トイレの逐次清掃など、できうるかぎり頑張っていました。
購入前の見積もり商談中、トヨタ他社の担当者には何度となく、受付カウンターと商談テーブルに
衝立をたてるようにお願いしましたが実現せず、やむなく、トヨタ本社お客様相談室に連絡しました。
ところが、女性の係の方に、当方の名前や車台番号まで伝えましたが、結局、販社とトヨタは別会社ということで、非常に冷たい応対でした。 購入後7ヶ月の現在に至るまで、初回点検もしておりません。
顧客との接点のショールームのコロナ対策が貧弱なのは、ホンダ、日産等も同様ですが、他業種の
銀行、スーパーマーケット、不動産、ドラッグストアなどは必死に取り組んでおり、玄関での消毒、カウンターの垂れ幕、テーブルの衝立等は当たり前です。
自動車販売各社のショールームでは、現在でもコロナ対策は不十分です。
当地でもコロナの変異種が出現、毎日感染者が沢山でています。
国沢先生のおっしゃるトヨタの利益は、コロナ対策より販売に力をいれた結果だと思います。
最近、トヨタのお膝元の愛知で販社数社の不正車検整備が大量に見つかったニュースがありましたが、
トヨタの顧客と販社に対する姿勢が原因かもしれません。
しかし、顧客から見れば、トヨタがなければ販社も存在せず、メーカーも販社も一体です。
これらのことの最終責任は、豊田章男社長にあると思います。
トヨタファンとしては、残念です。
泉下の徳大寺先生も泣いておられると思います。
販売店は別会社、これを言ったらおしまいですね。
メーカーから買い手に直接譲渡できない仕組みを作っておきながら別会社とは情けない
口数ばかりで言葉の足らない自動車評論家なんてピーマン喰えない料理評論家と同じですしね。
本来は車はユーザーがメーカーから車を直接買い付けて、自らが行き付けの病院(修理工場)や主治医(整備士)を探して健康を保ち乗るのが好ましいですよね?
自動車評論家が自動車業界を仇に回すような評論をしてくれれば自動車業界の嘘も少しは濾されるでしょうがね?
ゴミ評論家クソ野郎。
狭い日本の道路を無用にでかいアルベルとかで埋め尽くす。ドンガラのでかいだけでコストのかからない稼ぎ頭!その上やたら派手な名古屋趣味デザインで他車を威圧する。
いっぽう軽でさえ当たり前のアイドリングストップをHV以外の主要車種から取っ払っている。顧客が煩わしいとのこと!でもわずか数千円のコストダウンも見逃さないトヨタの面目躍如としかみえない。CO2削減効果はたかがしれているというが、国内シュア半分を超えるトップ企業の環境に対する責任はいかに?
その上で例のオリンピック聖火リレーのバカ騒ぎ!これらが「顧客第一主義」でその結果が2兆を大きく超える今季利益だとすると悲しい。
アイドリングストップでガソリンは節約できたとしても、再始動が頻繁になる分だけ余分に電気を食います。即ちバッテリーが早くへたるか、それなりの耐久性を持ったより高価なものが必要になるかです。浮いたガソリン代なんか、余分なバッテリーの費用でむしろマイナスに、そして環境負荷は廃棄バッテリーが増えた分だけさらに増えます。それをわかってて作り続けた他のメーカー。その流れを最初に止めようとしたのは…
カーボンフリーは自然科学の問題では無く政治(ポリコレ)と金(利権)の問題になっており金を正義と考えて行くしかない。
水素やバイオマスエネルギーがマスゴミ的に電気に押されているのは原子力発電が原因だろうと邪推する。どうやらかなり小型の原発が出来ているようで都内にも建設可能の様子。小型であれば地震対策や冷却も容易、多分都庁の屋上にも設置が出来るかもw地産地消なら大問題の送電ロスも減るし他府県に危険と不安を押し付ける必要も無い。
バイオマスなら徐々に対策出来るしウランや石油の様に輸入しなくて済む。多分コレが一番気に入らないのでは利権屋さん的にw