スバル新型「BRZ」のSTI仕様を一般初公開! エアロカスタムはどう進化した?
STIならではの機能性パーツも設定される?
機能パーツも最初から抜かりなしです。ホイールはBBS製鍛造アルミホイール「RI-A」が用意されていますが、これはBBSの通常品にはないサイズ(7.5J×18 +45 )、カラー(マットブロンズカラー:BRZ GT300と同じ)、そしてSTIセンターキャップ付きとSTI専用スペックになっています。
ちなみにRI-Aは、BBSのラインアップのなかでもスーパーGT用ホイールと同じ思想・デザインで開発されたスポーツスペックのホイールで、ノーマルホイールよりも高剛性&軽量(ノーマル比30%)設計、ホイール交換だけでも走りの変化は大きいと思います。
さらに、フェンダーのなかを覗くと、チェリーレッドに塗られたローダウンスプリングが装着されているのが解ります。
下げ幅は約10mmと僅かなのは「アイサイト」との兼ね合いだと思われますが、ノーマルのストローク感の良さを損なわずに姿勢変化をわずかに抑えSTIらしいセットアップになっているはずです。これに初代STIスポーツに設定されたSACHSダンパーが用意されたら完璧でしょう。
見た目の変化という意味では僅かですが、エアロパーツとの相乗効果も相まって、筆者は、「これがノーマルでもいいかも!?」というバランスのように感じました。
STI独自理論のフレキシブル補剛アイテムは2点用意。今回はフロントには初代でも話題となったフレキシブルVバー、そしてリアには「WRX S4 STIスポーツ#」でも話題となったフレキシブルドロースティフナー・リア(通称:リアドロ)が設定されています。
新型BRZは、インナーフレーム構造や構造用接着剤などSGPで培った技術のフィードバックで車体側は大きく進化していますが、「とくにリアドロの効果は大きいです。リアバンパー内のフレームに装着するので見えませんが、乗ればすぐ解りますよ(佐藤)」と自信タップリ。つまり、いい車体は量産の域を超えた“チョイ足し”により、さらに伸び代があるということです。
ただ、初代よりもアイテムが少ない=ベース車のポテンシャルが上がっているという証明でもあります。
さらに大口径のパフォーマンスマフラーも用意されています。音量は抑え目ながらも音質はノーマルより整えられており、回すほどに乾いた心地よいサウンドを奏でます。
ここ最近のSTIマフラー(レヴォーグやフォレスター)の仕上がりから推測すると、ドライバビリティもかなり向上しているはずです。
欲をいえば、新型BRZでは生音にミックスしてスピーカーから音を足していますが、その音もSTIマフラーに合わせてチューニングされたソフトなども用意してくれると嬉しいなと。
このようにアイテムを見ていると、一部を除くと初代のSTIスポーツに近い内容といっていいと思います。
つまり、今後登場するであろう量産コンプリートモデル「STIスポーツ」は、もう少し突っ込んだ内容・仕様、つまり、アドオンでは難しい部分に手が入っていると予想できるでしょう。
これらのアイテムは現在開発中のプロトタイプといいますが、ほぼ量産仕様といっていいでしょう。新型BRZの正式発売と同じタイミングで発売を予定しています。
ノーマルを味わってから装着するのか、それとも最初から全部盛りで納車してもらうのか、今から悩んでください。
Writer: 山本シンヤ
自動車メーカー商品企画、チューニングメーカー開発を経て、自動車メディアの世界に転職。2013年に独立し、「造り手」と「使い手」の両方の想いを伝えるために「自動車研究家」を名乗って活動中。日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員。
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