ただの飾りじゃない? ボンネットにエアダクトがある車5選
「セリカ」のエアダクトはかなりユニーク?
●日産「スカイラインGT-R」
1989年に誕生した日産「R32型 スカイラインGT-R」は、レースに勝つことを目的に開発された生粋のスポーツモデルです。
実際に1990年シーズンから市販車をベースとした「グループA」カテゴリーで戦うツーリングカーレースに参戦すると、無敵を誇りました。
そして、1995年にはR33型、1999年にはR34型が登場。このスカイラインGT-Rとしては最終モデルとなったR34型では、2000年に「VスペックII」を追加ラインナップし、量産モデルでは国内初のカーボン製ボンネットが採用されました。
このボンネットには通称「NACAダクト」が装着されています。
NACAとはアメリカ航空諮問委員会:National Advisory Committee for Aeronauticsという組織の略で、NASAの前身にあたり、第二次世界大戦以前から航空機の研究をおこなっていて、とくに翼の断面形状の研究などが有名です。
このNACAが開発したダクトがNACAダクトと呼ばれ、航空機で盛んに使われてきました。
NACAダクトは「お好み焼きのヘラ」のような形の穴で、ボディ表面の突起をつくることなく導風が可能なことから、空気抵抗を最小限に留めるというメリットがあります。
R34型の場合はターボチャージャー(ツインターボ)の近くに設置されており、導風することで過度の温度上昇を抑制する効果がありました。
なお、リアミッドシップのスーパーカーではボディサイドに大型のNACAダクトを設置し、ラジエーターやオイルクーラー、インタークーラーへの導風に使われました。
●トヨタ「セリカ GT-FOUR RC」
1970年に誕生したトヨタ初代「セリカ」は、スペシャリティカーを手軽な価格で買えるようにした記念すべきモデルといえます。
その後代を重ね、1985年に登場した4代目ではシリーズ初の高性能な4WDマシン「GT-FOUR」をラインナップしました。
1986年に追加設定されたGT-FOURは、最高出力185馬力を発揮する2リッター直列4気筒DOHCターボエンジンと、センターデフ式フルタイム4WDシステムを搭載し、ラリーでも活躍。
そして、さらに戦闘力をアップさせるために、5代目ではホモロゲーションモデルとして「GT-FOUR RC」が限定販売されました。
このGT-FOUR RCのボンネットにはふたつのエアダクトが装着され、ひとつはフロントバンパーから導風した空気を上方に排出する目的で、もうひとつの丸い小さなエアダクトは、タイミングベルト周辺にフレッシュエアを導入するものでした。
タイミングベルトはカムシャフトを駆動するための重要なパーツですが、カバーが装着されていても外気に触れる構造です。そのため周辺の温度の影響を受けるため、GT-FOUR RCでは積極的に冷却をおこなうことから、エアダクトが採用されました。
当然ながら公道では必要ないのですが、ラリーで戦う上では冷却が必要だったということでしょう。なかなかユニークな発想でした。
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本来、ボンネットはツルッとしているものですが、エアダクトがあるだけで一気に高性能車であることをアピールできます。
公道走行のレベルではあまり効果が期待できないものもありますが、視覚的にも重要なアイテムだということでしょう。
エアロパーツも同様ですが、やはり見た目にも速そうな印象を与えるには、必要なパーツといえます。
TOYOTAのノアのディーゼルターボにもあったね。
昔フィアットパンダに乗っているとき、ボンネットのダクトに外気を導入するエアスクープがオプションにあったので取り付けたことがありました。見た人からはターボ?と聞かれましたがそのダクトはヒーター(暖房)の物だったのです。おかげでヒーターの効きは良くなりました(笑)