やりきった感がスゴい? どう見てもやりすぎな車5選
そんなエンジン必要? やりすぎなSUVとは
●BMW「4シリーズ」
BMW「3シリーズ」は初代が1975年に誕生。当初は2ドアセダンを基本としていましたが、代を重ねると4ドアセダン、2ドアクーペ、ステーションワゴンなどが加わり、同社の主力車種として進化。
そして、2013年からは3シリーズからクーペを独立させ、別車種の「4シリーズ」として発売しました。
現行モデルの4シリーズは2020年6月に欧州で発表された第2世代で、日本には同年10月から販売を開始。
この2代目4シリーズで世界的に物議を醸したのが、フロントバンパーの下端近くまで縦長に巨大化した「キドニーグリル」です。
キドニーグリルは古くからBMWのデザインアイデンティティとして各車種のフロントフェイスに採用されてきましたが、近年、SUVの「Xシリーズ」や、フラッグシップセダンの「7シリーズ」では巨大化が顕著で、賛否両論がありました。
そうしたなかデビューした4シリーズでしたが、流麗なフォルムと巨大なキドニーグリルの組み合わせに、違和感を覚えるという意見が集中。
しかし、こうした新たな試みは、時間が経てば見慣れるのかもしれません。
なお、2021年2月に日本での発売が発表された高性能セダンの新型「M3」は、「4シリーズ」のフロントフェイスを採用しています。
●ジープ「グランドチェロキー トラックホーク」
アメリカを代表するSUVブランドであるジープは、これまで数多くのクロカン車やライトなSUVを販売してきました。
代表的なモデルはジープの原点といえる「ラングラー」、現在のSUVの先駆け的存在の「チェロキー」、そしてフラッグシップモデルの「グランドチェロキー」があります。
このグランドチェロキーの性能を極限まで追求してつくり上げたのが「グランドチェロキー トラックホーク」です。
外観は全長4890mm×全幅1980mm×全高1800mmという堂々とした体躯を誇る巨体ながら、エンジンは6.2リッターV型8気筒OHVスーパーチャージャーを搭載し、最高出力は710馬力と名実ともにマッスルカーといえます。
この強大なパワーに対して足まわりも強化され、サスペンションはビルシュタイン製ダンパーを標準装備し、ブレーキシステムはブレンボ製のキャリパーとディスク、20インチタイヤを装着。
内装にはホールド性を重視したスポーツシートが奢られ、のんびりと長距離ドライブを楽しむグランドチェロキーのキャラクターとは大きく異なります。
トラックホークの名にふさわしくサーキット走行も視野に入れて開発され、車重は2.5トン近くながら0-96km/h加速が3.5秒、最高速度290km/hという圧倒的なパフォーマンスを実現。
しかし、実際にサーキット走行をおこなうユーザーはいないと思われますが、こうしたモデルは一部のマニアには大いに魅力があるもので、FCAも十分に理解のうえで開発したのでしょう。
ちなみに、グランドチェロキー トラックホークは日本でも2018年1月から受注販売され、2019年5月に登場した改良モデルでは価格が1356万円(消費税込)と、かなり高額なモデルでした。
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最後に紹介したグランドチェロキー トラックホークのようなモデルは、アメリカでは意外と多く、ピックアップトラックにも高性能なエンジンを搭載した例などがあります。
当然ながら実用上は必要のない性能ですが、メーカーならではの遊び心を反映したようなモデルといえます。
しかし、今後アメリカでも温室効果ガス削減の機運が高まった場合、こうしたモデルが消滅してしまうかもしれません。
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やりすぎっていえば航続距離が300kmクラスだっていうC55AMGってのがあって……