アナログでもデジタルでもイケてる! カッコ良すぎるコクピットの車5選

軽自動車にもイカしたコクピットのクルマがある!

●スズキ「アルトワークス」

タコメーターのレッドゾーンが市販車の域を超えた初代「アルトワークス」のコクピット
タコメーターのレッドゾーンが市販車の域を超えた初代「アルトワークス」のコクピット

 1980年代の日本では空前のターボブームが起こり、国産車の高性能化が一気に加速しました。

 当初は大型車、中型車にターボエンジンが搭載され、1リッタークラスの小型車にも普及が始まり、そして軽自動車にも波及。

 軽自動車でパワー競争が勃発すると1987年にはスズキ「アルトワークス」が登場し、ハイパワー車の頂点に立ちました。

 エンジンは550cc直列3気筒DOHCターボを搭載し、最高出力は64馬力を発揮。これがきっかけで軽自動車の出力自主規制の上限が64馬力となります。

 バリエーションはビスカスカップリング式センターデフを採用したフルタイム4WDの「RS-R」と、2WDの「RS-S」、「RS-X」の3種類で、走行性能的にも他の追従を許しませんでした。

 内装はポップな印象で、ピンクとブラックを組み合わせたビビッドなコーディネートを設定。インパネまわりは小物入れなどを機能的に配置した実用的な軽自動車そのものですが、4本スポークのレーシーなハンドルの奥には、赤い文字盤のスピードメーターとタコメーター、水温計、燃料計を搭載しています。

 なかでも、タコメーターは9500rpmからレッドゾーンとなり、12000rpmまで刻まれるなど、ただ者ではないオーラが垣間見えました。

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●ホンダ「S660」

クルマとの一体感を表現している「S660」のコクピット
クルマとの一体感を表現している「S660」のコクピット

 軽自動車ながら本格的なピュアスポーツとして、2015年にミッドシップオープン2シーターのホンダ「S660(エスロクロクマル)」が発売されました。

 フロントフェイスやサイドビューはシャープな印象で、ルーフはソフトトップを用いたタルガトップを採用しています。

 エンジンはN-BOXなどに搭載されている660cc直列3気筒ターボをベースに、専用のターボチャージャーを採用したことで、最高出力64馬力は変わりませんが、優れたアクセルスポンスを実現。

 トランスミッションは軽自動車では初の6速MTとCVTが設定されました。

 コクピットのデザインはF1をイメージしてドライバーを包み込むようにデザインされ、空調やオーディオの操作系を機能的に配置。

 アルカンターラと本革を組み合わせた「Dシェイプ」のハンドルに、メーターはデジタルのスピードメーターの外周にアナログのタコメーターを置き、両サイドには液晶のパネルとして、視認性を重視したシンプルながらも戦闘的なイメージです。

※ ※ ※

 1970年代頃の高性能モデルでは、とにかくメーターの数が多ければエラいという価値観があったようですが、実際に各種メーターから伝わるインフォメーションは大事で、トラブルを未然に防ぐために必要でした。

 しかし、近年のクルマでは信頼性が飛躍的にアップしたことで、スピードメーターと燃料計があれば十分となり、実際に軽自動車やコンパクトカーでは、ふたつのメーターのみとなっているモデルも多数存在します。

 一方で、メーターパネルに液晶モニターを採用するクルマも増え、表示させる情報はいかようにも変えられることから、アナログチックな表示も可能で、往年の高性能車のように複数のメーターを表示できるようになりました。

 本来は必要ない機能ですが、技術的な進歩で遊び心にもつながっているのではないでしょうか。

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Writer: くるまのニュース編集部

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