月面だって走行可能!? ヒュンダイがクルマ型ロボット「タイガー」コンセプトを発表

韓国ヒュンダイは2021年2月10日、ヒュンダイ自動車グループとして初となる無人モビリティビークル(UMV)コンセプト「TIGER(タイガー)」を発表した。

地形に合わせて変形する“クルマ型ロボット”

 韓国ヒュンダイは2021年2月10日、アルティメット・モビリティ・ビークル(UMV)コンセプト「TIGER(タイガー)」を発表した。

ヒュンダイのコンセプトUMV「TIGER」。ガレ場でも足を伸ばして車体の水平を保ち、立ち往生を解消するという
ヒュンダイのコンセプトUMV「TIGER」。ガレ場でも足を伸ばして車体の水平を保ち、立ち往生を解消するという

 タイガーは、米カリフォルニア州マウンテンビューに本社を置くヒュンダイ自動車グループ、ニュー・ホライズン・スタジオが開発を進める無人の4輪駆動車だ。TIGERとはTransforming Intelligent Ground Excursion Robotの略で、さまざまなものを積載しながら、困難な地形を走行するように設定されている。その名のとおり、地形に合わせて変形するのが特徴だ。

 通常の状態では4輪駆動車のように、もっとも効率的なモードで走行する。しかし、車両が立ち往生したり、車輪だけでは困難な地形や、通行不能な地形を移動する必要がある場合には、その歩行能力を利用し足を伸ばして立ち往生を解消、簡単に移動することが可能になる。
 
 これは2019年のコンシューマー・エレクトロニック・ショー(CES)でデビューした現代自動車グループ初の可動脚付きUMVコンセプト「エレベイト」に見られた機能だ。タイガーとエレベイトはどちらも、ロボットと車輪付き移動技術を組み合わせたものだが、エレベイトは有人でタイガーは無人の遠隔操作という違いがある。

 タイガーは、極限の遠隔地での移動科学探査プラットフォームとして機能するように設計されている。モジュラープラットフォームアーキテクチャに基づいており、洗練された脚と車輪のロコモーションシステム、360度の方向制御、遠隔観測用の各種センサーなどで構成される。

 また、無人航空機(UAV)に接続することも想定されており、タイガーを完全に充電し、アクセスできない場所に運搬することができるという。

  ニュー・ホライズン・スタジオの責任者、ジョン・スー博士は、「タイガーのような車両とそれを支える技術は、私たちの想像力をかきたてる機会を与えてくれます。私たちは、車両の設計と開発を再考し、交通とモビリティの未来を再定義する方法を常に模索しています」とコメントしている。

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Writer: VAGUE編集部

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