即ラリー参戦可能 アウディ「クワトロ」グループ4仕様は2000万円!

いまやハイパワーのスーパーカーでは当たり前となった4WDという駆動レイアウトを、モータースポーツとスポーツカーに最初に導入したのはアウディであった。そのアウディがWRCで圧倒的な強さを見せた「クワトロ」を紹介する。

いまや当たり前の4WDをスポーツカーに初導入したアウディ

「ヤングタイマー」と呼ばれる1980ー90年代のネオ・クラシックカーのなかでも、とくにアイコニックなアウディ「クワトロ」は、国際クラシックカー・マーケットにおける人気も年を追うごとに高まっているようだ。

 そこで、クラシックカー/コレクターズカーのオークション業界最大手のRMサザビーズ社が2020年10月末に開催した「LONDON」オークションに出品されたグループ4ラリーバージョンの解説および現況を探ってみることにしたい。

●1981 アウディ「クワトロ グループ4」

WRCで通算23勝および2度の世界タイトルを獲得したアウディ「クワトロ」(C)2020 Courtesy of RM Sotheby's
WRCで通算23勝および2度の世界タイトルを獲得したアウディ「クワトロ」(C)2020 Courtesy of RM Sotheby's

 今から約40年前、1980年にデビューしたアウディ・クワトロは、現在ではあらゆるスーパーカーや高性能車の、おそらくは半数以上を占めている感のあるフルタイム4WDの駆動レイアウトを、オンロード用スポーツカーに初めて導入した記念碑的なモデルといえるだろう。

 祖父であるフェルディナント・ポルシェ博士の興したポルシェ社を辞して、1972年に技術担当重役としてアウディに移籍したフェルディナント・ピエヒ博士が主導して開発されたクワトロは、今なおアウディのアイデンティティとなっている直列5気筒SOHCエンジンを搭載する。

 排気量は2144ccで、一基のターボを組み合わせて200ps(本国仕様)をマーク。同時代のポルシェ「911SC」にも匹敵する高性能車となった。

 しかしこのクルマでもっとも注目すべきポイントは、やはり4WDのドライブトレインだろう。もともとは軍用車としてアウディ技術陣が開発した「フォルクスワーゲン・イルティス」の駆動系コンポーネンツを流用しつつも、ロックも可能な機械式センターデフを前後のデフとは別に設けるフルタイム4WDシステムは、それまでのクロスカントリー4駆たちとは一線を画していたのだ。

 そして、アウディ・クワトロが名声を得るのにもっとも貢献した要因として挙げるべきが、世界ラリー選手権(WRC)での圧倒的な活躍だろう。

 1980年代初頭からグループB時代の終焉まで、クアトロとそのエボリューションモデルたちは、ハンヌ・ミッコラやスティグ・ブロンクヴィスト、ミシェル・ムートン、そしてヴァルター・ロールらのレジェンドドライバーとともに、WRCで通算23勝および2度の世界タイトルを獲得。ラリー界の趨勢を、一気に4WD時代へと塗り替えてしまったのである。

【画像】ホンモノのラリーマシン、アウディ「クワトロ グループ4」のディテールをチェックする(26枚)

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1件のコメント

  1. 英国の車番組で、これと同じ車と、エボⅩがレースしたら・・・圧倒的に・・・・エボⅩの勝ち~~~

    誰がラリーに出るかあ~~~~
    イベント等で大事に乗るに決まっている!!

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