なぜ古き車名を採用? 「ライフ」「スターレット」復活! 新車販売のリスク減が狙いか
海外でも車名復活は流行り? 異なる日本車事情とは
海外市場でも、かつての車名を復活させる動きはあり、2018年にトヨタは中国市場向けの「カローラ」に、かつて日本でも同車のスポーティグレードに付けていた「レビン」を採用して発売しました。
当時、レビンという名称が復活した理由について、開発担当者は次のように話していました。
「中国では、往年の日本車が人気な傾向にあり、スポーティなレビンも同様です。さらには、漫画『頭文字D』の影響もあり、認知度もあるために採用した経緯があります」
さらに、同じトヨタ系では、1999年まで日本で販売されていたコンパクトカー「スターレット」が2020年9月にアフリカ市場で復活しました。
これは、トヨタからアフリカ市場での営業業務の全面移管を受けている豊田通商が販売を開始したハッチバックで、スズキからのOEM供給を受けて販売されるモデルです。
豊田通商広報部の担当者は次のように説明しています。
「スターレットは英語で『小さな星』『スターの卵』を意味する言葉で、『アフリカの新車市場でスターになってほしい』という願いを込めて名付けました。
また、もともとスターレットという名前が現地で一定の知名度があったということも挙げられます。
スターレットも含め日本の中古車はさまざまな業者によってアフリカ市場へ輸出されており、品質の高さから現地で人気がありました」
一方、ホンダでは日本で「グレイス」として販売されていたモデルをタイで「シティ」として販売しています。
2020年11月には「シティハッチバック」を公開し、ハッチバックボディのシティが復活するなど、往年のシティファンからは大きな反響がありました。
また、2020年10月には中国でホンダ「ライフ」が復活。日本では2014年まで軽自動車として販売されていましたが、今回は「フィット」の中国・東風ホンダ版としてライフの車名を採用しました。
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このようにかつての車名を復活させる動きは世界中で見られ、どの国や地域でも当時の日本車に対する認知度が高かったことから、現在の新型車にも採用されたようです。
新たに発売する新型車の場合、馴染みのない車名よりも知っている車名のほうが、ユーザーが関心を持つ可能性は高くなることもあり、新型車販売のリスクを軽減する狙いもあるといえそうです。
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