【試乗】ランボとBMWがコラボした悲運のスーパーカー「M1」をアイディングがチューン! 中谷明彦氏が試す
BMWとフェラーリのチューニングで、その名を世界に轟かしたアイディング。そのアイディングが、BMWの悲運のクルマと称されることのある「M1」をチューニング。ポテンシャルはもともと高かったM1が、どのように蘇ったのか、レーシングドライバーの中谷明彦氏が試乗した。
ランボルギーニとBMWのコラボで生まれた「M1」
BMWといえばいつの時代でもFRのスポーツセダン/クーペを主軸としてラインナップ構成したことで知られる。それも前後50:50の重量配分にこだわりのながらクルマ造りを果たしてきた。
ローバーを吸収してFFのMINIをリリースしたりフルタイム4WDモデルをバリエーションに加えたりと、市場拡大策も導入してきているが、FRが主軸にあることにブレはない。そんなBMWがかつて市場に送り込んだMRミッドシップレイアウトのスーパースポーツカーがある。それが「M1」だ。
M1が初めてその姿を現したのは1978年のパリサロン。ミッドシップゆえにシャープになったフロントグリルにはBMWの象徴であるキドニーグリルがデザインされ、リアカウルのコーナーエンド左右にはBMWのエンブレムが冠された。
どこから見てもBMWであることがわかる演出がなされていたが、ミドシップであることで多くの興味を引くこととなった。
しかし、BMWといえども経験のないミッドシップスポーツを自ら開発することはリスクが高いと考えたのか、M1はそのデザインをイタリアのカロッツェリアとして有名はイタルデザインに委託し、またシャシの開発は当時技術提携関係にあった同じくイタリアのランボルギーニ社に受け持たせたという。
つまりM1は、デザインもシャシもイタリアン・スーパーカーだったわけだが、キドニーグリルとエンブレムでかろうじてBMWらしさを保てていたともいえる。
だがそのパワーユニットには、その後のBMWモータースポーツを代表する名ユニットとなる、完全BMW製となるM88型3453ccの直列6気筒DOHCエンジンが搭載され快音を放っていた。
イタリアンブランドのスーパーカー群の自社製エンジンは、パフォーマンスや耐久性、信頼性に信頼を得られにくかったこともあり、BMWの信頼できるパワーユニットが搭載されたスーパーカーという側面も当時魅力となっていたわけだ。
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