ランクルサイズのスバル3列SUV「アセント」巨体ながら日本でも扱いやすい!? 試してみた
2018年から北米市場などで販売されているスバルの3列SUV「アセント」。日本では、正規販売されていませんが、並行輸入で購入することが出来るようです。全長5m近い巨大なスバル車の乗り味はどのようなものなのでしょうか。
日本未発売の3列SUV「アセント」。実際に試乗した印象は?
日本市場において、スバルの屋台骨を支えているのは「インプレッサ」と「フォレスター」ですが、共に2列シートで乗車定員は5名です。
家族三世代で乗れるモデルが欲しいと思っているユーザーも意外といるのではないでしょうか。
かつてスバルには「エクシーガ・クロスオーバー7」という3列シートのクロスオーバーSUVが存在しましたが、2018年3月をもって販売を終了。スバルはこれ以降、日本市場での3列SUVの販売をおこなっていません。
しかし、海外市場、とくにスバルが主戦場としている北米地域では、3シーターのSUVは欠かせないモデルです。
北米では、家族三世代はもちろんこと、近所の家族や子どもを乗せるというライフスタイルが日常的です。かつては、家族の乗り物はミニバンというのがスタンダードでした。
しかし、最近ではミニバンに乗ることは母親が子どものサッカーなどの習い事用に送迎する「サッカーマム」といわれ、北米では蔑称的な表現として使われるほど陳腐化され、代わって台頭してきたのが力強いフォルムと3列シートを持つSUVなのです。
スバルは2005年に「B9トライベッカ(2007年からトライベッカに名称変更)」を北米地域に投入しました。
しかし販売は伸び悩み、2014年には生産を中止。その後、4年ほど後継モデルを発表しませんでしたが、スバルは、2018年から北米市場向けに3列SUVの「アセント」を販売しています。
当初は日本導入の計画もあったといいますが、2020年9月現在では日本で正規販売はおこなわれていません。しかし、北米市場向けモデルを輸入して購入することが可能です。
アセントは、フォレスターに通じるスタイリングを持ったミドルサイズSUVで、全長4998mm×全幅1930mm×全高1819mm、ホイールベースは2890mmというボディサイズを持っています。
この大きさは、トヨタ「ランドクルーザー(200系)」やフォード「エクスプローラー」とほぼ同じですので、フォレスターと比べるとかなり大柄といえるでしょう。
ボディはフォレスターと同じ「SUBARU GLOBAL PLATFORM(SGP)」を採用しており、これに積まれるパワーユニットは2.4リッター水平対向ターボエンジンのみ。
パワートレーンはシンメトリカルAWDで、オフロードなどでトラクションを発揮させる「X-MODE」を搭載しています。
スバルの先進機能「アイサイト」は標準装備。世代はver.3とはいうものの、アクティブレーンキープなど一部機能が付いておらず、実質はver.2と同等ということです。
前述のように、アセントは日本でも正規販売されていませんが、輸入して購入することができます。
埼玉県にある輸入自動車販売店「ロッキー」は、日本で手に入りにくい海外モデルを独自に輸入しています。
アセントには米国仕様とカナダ仕様が存在しますが、現在店頭で販売されているのはカナダ仕様。
「プレミア」という7人乗りタイプと、「リミテッド」という8人乗りタイプをラインナップしています。
店頭では、実際に「プレミア」が試乗可能となっています。試乗車と対面すると、やはり堂々たるスタイルです。
フォレスターを見慣れていると「大きい」というのが、ファーストインプレッションです。インパネ回りのデザインは、やはりフォレスターに似ています。上位モデルということで、多少ラグジュアリーな雰囲気はアセントが上でしょうか。
シートは2-2-3という配置ですが、セカンドシートにはスバル車初のキャプテンシートが採用されています。
セカンドシートの居住性は実に快適で、サードシートにも座ってみましたが、大人が十分に耐えうる空間を確保していました。
運転席&助手席のシートクッションは前後方向の大きさが国産車なみで、サイズの大きな北米ユーザーが座ったときに十分なホールドが得られない気がしました。
ただし、ドライビングポジションが悪いわけではなく、あまり左ハンドルという違和感はありません。
ステアリング位置が変にオフセットしていないので、スッとこのクルマに馴染むことができます。
こうした自然な運転姿勢を確保しているのは、やはりシンメトリカルAWDレイアウトのメリットなのでしょう。
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