悪路は任せろ! 一時代を築いた男気溢れるクロスカントリー4WD 5選
日産やランドローバーのクロカンとは?
●日産「テラノ」
1982年のパジェロのヒットで、一気に人気に火がついたクロカン市場ですが、ライバルたちが次々と登場するなか、日産が送り出したのが「テラノ」です。
初代は1986年に「ダットサントラック」をベースに、全長4365mm×全幅1690mm×全高1680mmサイズの2ドアボディに、2.7リッターディーゼルエンジンを搭載していました。
トラックをベースとしながらも、各所の出っ張りを極力減らし、シンプルながら美しいデザインを採用。ライバルと比べて低めのスタイルを実現させています。
またインテリアも、ファブリックのルーフトリムを採用するなど、それまでの4WD車とは違う乗用車テイストを盛り込むことで、他車と差別化を図っていました。
1995年には、電子制御式フルタイム4WD機構「オールモード4×4」を採用した2代目へとフルモデルチェンジ。
運転席エアバッグやABSも標準装備化されるなど進化しましたが、時代はミニバンや乗用車ベースのSUVへと主役が移り、さらには「ムラーノ」が登場したことで、テラノは2002年に国内での販売が終了しました。
●ランドローバー「ディスカバリー」
「クロカンの王様」「英国王室ご用達」など絶対的なブランドであり続けたレンジローバーのノウハウをつぎ込み、コストダウンと販売力アップを目指したモデルが初代「ディスカバリー」です。
全長4539mm×全幅1793mm×全高1966mmというボディに、3.5リッターV型8気筒ガソリンと2.5リッターディーゼルターボエンジンを搭載。デビュー自体は1989年でしたが、日本に正規輸入が開始されたのは1991年でした。
新車価格は当時のレートで400万円を超えていましたが、1994年にランドローバーは、輸入車価格ではなく日本車と同程度まで価格を引き下げるキャンペーン「フェアプレー政策」を展開します。
なかでも「グレードS」という廉価グレードは、299万円という国産車と変わらない価格設定となったことで、一気に国内での知名度をアップさせることに成功しました。
なおディスカバリーは、ホンダ(ベルノ店)でOEMモデル「クロスロード」として販売されました。
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クロカンが全盛だった時代は、まだ環境性能はそれほど重要視されておらず、オンロードとオフロードの走行性能を高い次元で融合させるかに考えをめぐらせていました。
いまではシティ派のSUVがブームになっており、クロカンはだいぶ数を減らしていますが、悪路を軽々こなすクロカンは、頼りになる存在だといえるでしょう。
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