車中泊できる日産「セレナ」爆誕! 使い勝手が良すぎる「マルチベッド」とは?
車中泊だけじゃない! アイデア次第でいろいろ使える
「普通のセレナでもシートを倒せばフラットになるのでは?」という声も聞こえてきそうですが、実際に使うと「フラットに近い状態」と「フラット」では雲泥の差であることがよくわかります。
もちろん、マルチベッドを使用したままの運転は絶対にNGです。
そもそも、ベッド用フレームを取り付けた状態ではフロントシートが後方にスライドしないことから、正しい運転姿勢が取れない可能性があります。マルチベッドは、あくまでも停車時の休憩中に使用するということになります。
さらに、ルーフに装着される左右のアシストグリップ取り付け位置部を活用し、ハンガーとしても使えるサイドマルチパイプに加えて、サーフボードやスキー、釣り竿などの長尺物がそのまま車内に収納可能なアタッチメントも用意。この空間をどう活用するかはアイデア次第なのです。
ちなみに筆者はベットアレンジを試しているときに、「これは!」という使い方を発見しました。
マルチベッドをラゲッジスペース部分のみにレイアウトし、2列シートを前に倒して後ろ向きに座ると、ベッド部分がちょうどテーブルの高さになり、簡易的なデスクとして活用できるのです。
コロナ禍でテレワークが増えていますが、自宅でのワークスペースに苦労している人も多いと聞きます。これなら誰にも邪魔されず仕事に専念できる部屋の代わりになると思います。
マットは防水生地(ネオソフィール)を使用しているため、汚れもふき取りやすく衛生的にも安心。電源はUSBポート、もしくはディーラーオプションのマルチアウトレットを活用すれば問題ないでしょう。
ただ、そうはいうものの、現状では電源の確保や酷暑でエアコンが必須のため、エンジンを掛けっぱなしにするのはかなり気が引けるのも事実です。駐車場所によってはアイドリング禁止の場合もあるので、そのあたりは注意したい部分といえます。
ちなみにパワートレインは、2リッターガソリンの「S-HYBRID」仕様と1.2リッターの発電用エンジン+モーターの「e-POWER」仕様と、標準モデルのセレナと同じラインナップ。
e-POWERは電動エアコン採用なのでサブバッテリー搭載や外部給電ができると電源の確保やエアコンの問題は解決します。オーテックジャパンさん、いかがでしょうか。
Writer: 山本シンヤ
自動車メーカー商品企画、チューニングメーカー開発を経て、自動車メディアの世界に転職。2013年に独立し、「造り手」と「使い手」の両方の想いを伝えるために「自動車研究家」を名乗って活動中。日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員。
写真を見る限り、ラゲッジ部分のマットのレールに干渉するので2列目シートのリクライニング角度に制限があるように思えるが記事内ではフラットとなっている、前に倒すという意味かもしれないが正確に記載してもらいたいものだ。リクライニングもできない2列シートのミニバンではいまいち。
あと使用しない際のマットを収納と書いているが3枚積んだらほぼラゲッジ占領してますね。