世界で1台!? トヨタの激レア車「RAV4リムジン」に会うためだけの旅
塗装や走行ではどのような苦労があった?
塗装を担当する大塚さんは次のように話してくれました。
「塗装はロボットではできないので全部手作業で塗装したツートーンカラーです。素早く塗って自然乾燥し、短時間で仕上げる作戦です。
塗装はピッカリカラーで、ピカピカです。ボディカラーは、高岡工場のバッジの色と同じ色にしました。
この塗装はレクサスを超えたと自負しています。このパーツひとつで8時間以上かかりました。ボディカラーは6名で約1か月かけて仕上げました。これらはすべて仕事の合間の時間におこなっています。
インテリアはダッシュボードに市松模様。オリンピックのエンブレムからインスパイヤされました。この市松模様は人間がひとつひとつをマスキングし、最後にステッチを入れています。
また、オリンピックを意識してオリーブの絵を入れています。これらはなんでも加工できる新しいレーザーを使っています。クルマの生産の場合でも、工場側からこういうことを提案することもあるのです。このレーザーは、写真なども加工できますよ」
後席は広い贅沢2座。しかも床には昭和な「ちゃぶ台」があり、お茶の間風で広~い。
伸ばした80cm分の内装は隠されています。ルーフ部分も目隠し。板金は繋いでいますが、若干の無理やり感は否めません。
室内が暗いので天井をパノラミックルーフにしなかったのか聞いてみると「強度を保たせるために屋根をガラスにすることは難しいのです」とのことでした。
そしてテストコースで後席体験。広い後席は、3名でも座れますが、余裕を持って2名がベスト。残念ながらエアコン無し。ホイールベースが長くなっている分、乗り心地が良く、段差の乗り越えときも身体に受けるショックはほとんど無し。車内はいわゆるリムジンのような静粛性というわけではありませんが、わくわくする瞬間です。そして、ミシリともいいません。
速度は70km/hでも十分OK。それ以上の速度にも対応できます。
今のところ販売予定はありませんが、「もしこのクルマを売って欲しいという人がいたらどうしますか?」と質問したところ、「まだ公道を走れませんし、まだ課題だらけで」という答え。
大人気のRAV4なのでこんなリムジンが、あったら大注目間違いなしですが、さすが自動車メーカー。自分たちが満足できるものではないと販売はできないようです。
確かにこういうリムジンを実際に市販するとなれば、クルマとしての剛性を考え、継ぎ足しではなく、プラットフォームから作らないといけないです。ごもっとも。
普段、工場の人達はこういった取材を受ける機会が無いようで、今回このRAV4リムジンで取材が入ったのは初めてだそうですが、皆さんに大変喜んでいただいたのが印象的でした。
実車見学の前に伺ったプレゼンテーションのときに高岡RAV4リムジンのメイキング動画も見せていただきましたが、最後に関わった皆さんのお名前がエンドロールに記されています。
私(吉田由美)はこれからもこういうもの作りの現場の皆さんの思いも伝えていきたいと思います。
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