軽自動車こそ原点! 語り継がれるべきホンダの軽自動車5選

軽自動車市場に復活した、ホンダらしさあふれるモデル

●トゥデイ

それまでの常識を覆すスタイルを採用した「トゥデイ」
それまでの常識を覆すスタイルを採用した「トゥデイ」

 前述のとおり、1974年にホンダは軽自動車市場から撤退しましたが、11年後の1985年に初代「トゥデイ」の登場によって復活を果たしました。

 外観のデザインは1981年に発売された初代「シティ」とは真逆で、ボンネットのラインがそのままフロントウインドウを経て、後端までつながる低いロングルーフが特徴で、それまでの軽ボンネットバンの常識を覆すようなスタイルです。

 また、シリンダーを水平近くまで寝かせた550cc直列2気筒SOHCエンジンを搭載し、エンジンの下方にデファレンシャルギヤを配置することでコンパクトなレイアウト実現。

 ショートノーズ化するとともに、新開発のサスペンションによってタイヤをボディの四隅に配置することで、広い居住空間を確保しています。

 初代トゥデイは、他に類を見ない斬新なデザインの軽自動車として高く評価され、1986年に「グッドデザイン賞」を受賞しました。

●ビート

ABCトリオのなかでも高い人気を誇った「ビート」
ABCトリオのなかでも高い人気を誇った「ビート」

 1990年代の初頭にマツダ、ホンダ、スズキは、個性的な軽スポーツカーを発売。マツダ「AZ-1」、ホンダ「ビート」、スズキ「カプチーノ」の3車種で、それぞれの頭文字をとって「ABCトリオ」と呼ばれました。

 1991年に登場したビートはオープン2シーター車で、エンジンをリアミッドシップに横置きに搭載。

 ホンダはビートを純粋なスポーツカーとしてアピールしていませんでしたが、足まわりは4輪ストラットの独立懸架とし、軽自動車初の4輪ディスクブレーキが標準装備され、フロント13インチ、リア14インチの前後異径タイヤの採用など、間違いなくスポーツカーといえる内容でした。

 外観は一説にはピニンファリーナによるデザインといわれ、ソフトトップをオープン、クローズどちらの状態でもスタイリッシュなフォルムを実現。

 搭載された660cc直列3気筒SOHCエンジンは、トゥデイやアクティとベースは同じですが、専用チューニングと3連スロットルの吸気システムを採用することで、660ccの自然吸気エンジンではもっとも高出力の64馬力を発揮しました。

 アクセルに対してエンジンのレスポンスが優れていましたが、出力特性はリニアなトルクの出方となっており、ハンドリングも終始アンダーステアの安定志向だったことから、ドライビングに気難しさはありませんでした。

 1996年にビートは生産を終了したので、最終モデルでも四半世紀近くが過ぎていますが、いまも高い人気を誇っており、現存数が多いことから、一部の純正部品が再生産されています。

※ ※ ※

 前述のとおりT360がホンダの4輪自動車製造の原点ですが、その直系の子孫にあたる「アクティトラック」の生産が2021年に終わると決定しています。

 現在、軽トラックの製造はホンダ、スズキ、ダイハツの3社のみがおこなっていますが、ホンダのシェアは1割強です。

 この状況では、アクティトラックのフルモデルチェンジをおこなうことができないと、経営判断が下されました。

 ひとつの歴史が幕を閉じることになりますが、ホンダとしても苦渋の決断だったのかもしれません。

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