時速400キロで走る芸術、ブガッティのデザイナーが選ぶ「ヴェイロン」5選

秒速で完売する「ヴェイロン」とは?

「ロル・ブラン」とはホワイトゴールドの意。2011年のフランクフルトショーで発表されたこのモデルは、当時ワンオフのアートカーを製作したいと考えていたブガッティ社の意思を反映して製作されたモデルだった。

●ヴェイロン16.4・グランスポーツ・ロル・ブラン

ヴェイロン16.4・グランスポーツ・ロル・ブラン(2011年)
ヴェイロン16.4・グランスポーツ・ロル・ブラン(2011年)

 しかしアンシャイト氏にとってそのアイデアは、最初はあまり歓迎できるものではなく、デザイン・チームはさまざまなアイデアを彼に提案することになる。

 もちろんそれはブガッティというブランドのバリューを損なわない、高貴で美しいものであったのは確かだった。

 そのなかでもアンシャイト氏の目に留まったのは、ボディ表面の光の流れを、中国明朝時代の壺を連想させるラインで再現するという作品。

 アンシャイト氏はそのために、KPM(ベルリン王立磁器製陶所)との提携を実現。芸術的な1台が完成したのである。

●ヴェイロン16.4・グランスポーツ・ヴェネ

ヴェイロン16.4・グランスポーツ・ヴェネ(2012年)
ヴェイロン16.4・グランスポーツ・ヴェネ(2012年)

 2012年フランスの彫刻家であるベルナール・ヴェネ氏とのコラボレーションによって、この「グランスポーツ・ヴェネ」は誕生した。

 遠景からはグラデーションのように見えるエクステリアカラーは、実際には無数の数式で構成されたもので、ヴィネはそれで鉄が錆びていく様子を表現したかったのだという。

 インテリアも同様に、ドアトリムには数式が描かれている。これも当初はスプレーによるグラデーションをヴェネ氏は希望したが、ブガッティのブランド・イメージには合わないということで、このような仕様になったとのこと。結果的にはこちらの方が芸術的ではある。

 ちなみにこれらの数式は意味のないものではなく、ミッドに搭載されるW型16気筒エンジンの設計に使用されたものにほかならないのだとか。

 ワンオフで製作されたヴェネは、現在も幸運なコレクターのもとで大切に保管されている。

●ヴェイロン16.4・グランスポーツ・ヴィテッセ・エットーレ・ブガッティ

ヴェイロン16.4・グランスポーツ・ヴィテッセ・エットーレ・ブガッティ(2014年)
ヴェイロン16.4・グランスポーツ・ヴィテッセ・エットーレ・ブガッティ(2014年)

 2015年に生産終了が決定したヴェイロン16.4。ブガッティはそれを想定して、「レジェンド・シリーズ」と呼ばれるスペシャルモデルの限定生産を、グランスポーツ・ヴィテッセをベースに続けていた。

 それに掲げられるサブネームは、いずれもブガッティの歴史を華やかに彩り、まだ重要な役割を果たした人物に由来する。「ジャン・ピエール・ウィミーユ」、「ジャン・ブガッティ」、「パルトロメオ・コンスターニ」、「レンブランド・ブガッティ」、そして「ブラック・ベス」。

 彼らがそれまでに発表されたレジェンド・シリーズで、いずれのモデルにも、過去のブガッティ車からインスピレーションを得た、スペシャルモデルとしての付加価値が備わっていたことは周知のとおりだ。

 そのレジェンド・シリーズは6つのモデルで構成されることは、これもまたブガッティから明らかにされていたところだが、その最後の1台は「エットーレ・ブガッティ」にほかならなかった。

 ボディはクリアコートされ、カーボンやアルミニウム素材の使い分けが容易に識別できるエクステリアは、1942年に製作された「タイプ41ロワイヤル」へのオマージュであるとブガッティは説明している。

 フューエルキャップやサイドステップには、エットーレ・ブガッティのオートグラフが刻まれている。ホイールも専用デザインだ。

 インテリアも大きな見どころ。高級なコードバンレザーを使用したキャビンは、まさに究極のラグジュアリーともいうべきもので、究極のパフォーマンスとともに、エットーレの名前が与えられたヴェイロンに相応しい。

【画像】表情がまったく異なるヴェイロン5選(29枚)

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