なぜ高速上で車を停止!? 首都高に点在する信号機の設置理由とは
まだまだある! 高速道路に信号が設置されている場所
首都高速道路には、美女木JCTのほかにも「箱崎ロータリー」に信号が存在します。
箱崎ロータリーは、首都高速6号向島線と9号深川線が分岐する箱崎JCTの真下に設けられたロータリー(環状)道路です。
首都高速道路株式会社によれば、信号は「浜町入口と箱崎ロータリーとの合流部」と「9号線上りと箱崎出口のロータリー合流部分」にあるとされていますが、設置理由について以下のように話します。
「箱崎ロータリーについては、昭和55年(1980年)に9号線が開通ということもあり、浜町入口と9号分岐部間約60mの折り込み区間の安全対策のため交通管理者(警察など)と調整のうえ、信号処理としています」
箱崎JCTおよび箱崎ロータリーは、6号線と9号線の分岐に加え、浜町と箱崎というふたつの出入口があり、合流や出入口が複雑に絡み合っています。
また、「浜町入口」「9号線下り及び上り」「箱崎出口」の手前には、「6号線から箱崎ロータリーへの分岐路」「箱崎パーキングエリア(PA)」の出入口、「ロータリーから6号線上りへの分岐路」、さらにバス用の「シティターミナル専用入口」もあります。
合流部分は一時的に3車線となることから、首都高では一般道と同様の信号処理が必要な場合もあるといえるでしょう。
一方で、安全が確保された結果、信号が撤去された例もあります。
同じ首都高速道路上にあり、1963年に開通した東京都中央区の江戸橋JCTには1991年まで信号が存在していました。
1969年に1号上野線、1971年に6号線がそれぞれ開通し、江戸橋JCTと接続されましたが、首都高速道路によれば、6号線開通時に1号線上りや都心環状線外回りと合流が近接。
さらに前方にある都心環状線宝町出口があるため、交通管理者との調整によって安全性向上及び円滑化対策が取られたとされています。
その結果、1号線と6号線合流部の本線上に公安委員会によって信号が設置されました。
しかし、渋滞対策として宝町付近を3車線に拡幅したことや、1号線上りと都心環状線外回りの渡り線を2車線から1車線へ変更したことにより、安全性を確保しつつ交通の円滑性が改善。その後、交通管理者との調整により1991年に信号が撤去されました。
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首都高には、美女木JCTや箱崎ロータリーのほかにも、信号が設置されている場所として首都高速中央環状線の山手トンネル入口があります。
これは、トンネル内の異常を知らせる信号とされ、首都高湾岸線の川崎航路トンネルや、東京アクアライントンネルなど、高速道路のトンネル入口に同様の信号が設置されています。
同様の例は九州にも見られ、例えば九州自動車道の福智山トンネルにも信号が設置されています。
全長は約3.6kmで、福岡県北九州市小倉南区と八幡東区、八幡西区にまたがっています。また、すぐそばには全長約2.2kmの金剛山トンネルもあり、このふたつのトンネルはそれぞれ入口手前にトンネル用信号機が設置されています。
高速道路上の信号は、その場所を走り慣れているドライバーでなければ見慣れないものですが、交通の円滑化や安全確保のために設置されているのです。
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