選ぶならアルファ顔? それともジャガー顔? 誰でもレーサーになれるVITA−01とは?
2010年に鈴鹿クラブマンレースからスタートした新カテゴリー「VITA−01」は、今年10周年。いまやスプリントレースや耐久レースなどに広がりを見せるVITA−01は、プロのレーサーだけでなく、ジェントルマンレーサーやドライビングテクニックを磨きたいスーパーカーオーナーなど、幅広い人達に支持されている。VITA−01の魅力をプロレーサーである富田竜一郎氏に解説してもらおう。
VITA-01で、気軽に自分でクルマをコントロールする感覚を磨こう!
スーパーGT・GT300クラスに参戦しているレーシングドライバーである富田竜一郎氏に、VITA-01のポテンシャルと魅力について、まずは解説してもらおう。
VITA-01とは、鈴鹿にあるレーシングコンストラクターWEST RACING CARSが製作、販売を手掛けるシングルシーターのレーシングカーだ。
レーシングカーというと高価でメンテナンスが大変、というイメージを持たれる方が多いと思うが、このマシンは徹底したコストの管理とランニングコストの低減が図られていて、年間のランニングコストもレーシングカーとしては破格の値段で、いま若手からマスターズクラスまで幅広いユーザーに親しまれている。
特徴としてはトヨタ製1.5リッターエンジンをリアミッドに積み、リアを駆動するMRのレーシングカーで、ABSをはじめとするドライビングエイドは一切装着されていない。
そしていまでは少なくなりつつあるHパターンの5速マニュアルと、非常にドライバーの技量が問われるマシンとなっている。
そして、超軽量なボディ(530kg!)と、それなりにハイグリップなタイヤを履くおかげで、コーナリングスピードはちょっとしたフォーミュラカーの領域に入っており、コーナー区間では名だたるスーパーカーを置き去りにするほど。
120−130psのエンジンを搭載しているにもかかわらず、富士でのタイムは2分フラット(速いドライバーであれば2分を切ることも)といえば、そのスピードを理解してもらえるだろう
実際攻め込んでいくと僕たちが乗ってもブレーキをロックさせてしまったり、ちょっとしたことでスライドさせてしまうこともあるぐらい奥が深く、ドライビングテクニックの向上と鍛錬にはもってこいのマシンで、僕自身時折富士や茂木を走り、自身のトレーニングに使用している。
これだけを書くと「そんな難しいクルマ乗れないよ!」と思われる方もいると思うが、その軽さとローパワー、タイヤグリップの高さも相まって、操作性は高く、ある程度のスポーツドライビングの心得がある方ならまったく問題なくサーキットを走ることができるはずだ。
何せ500kg台の車重なので、万が一スピンすることがあっても慣性自体が小さいのですぐに止まってくれるし、コントロールも容易だ。
何より手軽にレーシングドライバーになれてしまうところと風を切ってサーキットを走る感覚は他ではなかなか味わえないだろう。
こうしたところが受け、現在、全国各地の主要サーキットではシリーズ戦がおこなわれ、多いレースでは30台近くのエントリーを数えることもあるカテゴリーに成長した、いまや一番熱いレーシングカーといえる。
現代のスーパーカーでは味わえないすべてを自分でコントロールする感覚を、ぜひこのマシンで味わってほしい。
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富田竜一郎氏の解説で、VITA-01がプロのレーシングドライバーが練習用としてドライビングするくらいのポテンシャルの高さと魅力を持っていることを、分かっていただけたと思う。
では、VITA-01とは具体的にどのような車両なのだろうか。
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