複数台が絡む事故… 玉突き事故の過失は後続車が高くなる?
後方車両ほど過失割合が高くなりやすい点に注意
事故の処理が落ち着いた後は、怪我をしている場合など加入している保険会社に連絡して病院に行き、診断書をもらうことになります。
保険会社へは事故の発生日時・場所および事故の詳細を漏れなく報告する必要があるため、現場の住所や事故の相手方の連絡先を必ずメモしておきましょう。
そして、気になる過失割合については事故の状況によって異なるため、一概に「玉突き事故の割合は〇〇対〇〇である」とはなりません。
では、一般的なケースではどうような過失割合となるのでしょうか。
3台以上が絡む玉突き事故の場合、「前車が走行中か停車中か」、「急ブレーキを踏んだために後続車が追突したのか」、「車間距離は適切だったか」、「一般道か高速道路か」といった状況により、形式的な過失割合を適用できないことが多いといわれています。
具体的な過失割合は、当事者や代理人である保険会社同士で話し合って割合が決まりますが、話し合いの基準になるのは「過去の判例」です。
例えば、高速道路で3台の玉突き事故が起きた場合、「後続のC車が前方のB車に追突、飛び出したB車がさらに前方のA車に衝突した」というケースでは、基本的には追突したクルマであるC車にもっとも責任が生じます。
しかし、高速道路上では急ブレーキや停止が禁止されていることから、状況次第でほかのクルマに過失割合が発生する可能性があるとしています。
仮に、B車が急ブレーキを踏んだことが事故の原因であった場合、B車の損害の一部はC車のみが賠償しますが、A車の損害はB車とC車で賠償する可能性があるようです。
損害保険会社のスタッフは以下のように話します。
「基本的には『追突車』の割合が高くなるとされますが、4台以上だったり、10台以上が絡む事故となれば、過失の所存を明確にすることが難しいです。
しかし、最近はドライブレコーダーの映像が大きな手がかりとなるため、正確性は上がっているでしょう。
自分に有利になるように下手に嘘をついて証言すれば、逆に不利になる可能性もあるため、事故後は正直に状況を報告するようにしてください」
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玉突き事故は事故の規模が大きく、誰に過失割合があるのかは一概にはわかりません。しかし、万が一遭遇してしまった際には、法律で定められたとおりの救護措置・通報などをおこなったうえで、保険会社へ正確に報告しましょう。
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