マニア必見!! アルファ ロメオの110年の歴史をE-Bookで振り返る
2020年はアルファ ロメオが創業して110周年というメモリアルイヤーだ。本来ならば、イタリアで盛大な記念イベントがおこなわれる予定だったが、COVID-19の影響でイベントは中止。そのかわりにアルファ ロメオの110年間を俯瞰できる電子書籍E Bookが発表された。
知られざるアルファ ロメオの歴史が分かるかも!?
2020年6月24日に創業110周年を迎えるアルファ ロメオは、その栄光の歴史における重要な瞬間に光をあてた、インタラクティブな電子書籍E-Bookを発表した。
このE-Bookには、1910年に登場した24馬力の初代「A.L.F.A.」から、限定生産の「ジュリア GTA(Giulia GTA)」、さらには今後市場に導入されるクロスオーバーモデルの「トナーレ(Tonale)」に至るブランドの歴史が紹介されている。
また、このE-Bookには、貴重な証言や情報が含まれており、アルフィスタならずともカーマニアならば誰もが知りたいような下記のような内容が満載だ。
・アルファ ロメオのロゴはミラノ市の紋章と、中世ミラノを統治していたヴィスコンティ家の盾型紋章「ビショーネ・ヴィスコンテオ(Biscione Visconteo)」を組み合わせてつくられた。
・アルファ ロメオは、1950年に開催された最初のF1世界選手権で年間チャンピオンに輝いたメーカーである。翌年の第2回選手権ではファン・マヌエル・ファンジオが、ドライバーズタイトルを獲得。
・エンツォ・フェラーリが自らの会社を設立する前は、アルファ ロメオのレーシングチームに所属していた。
・1940年代のハリウッドスターは、アルファ ロメオ、とくに希少な「6C 2500 Super Sport」などを所有することがステイタスだった。
・1998年に発表されたアルファ ロメオ「156 D2レースカー」は、ツーリングカー選手権で13回の勝利を収めた。
・FCAデザイン部門責任者のラルフ・ギルス氏が語る「私のお気に入りのアルファ ロメオ」の紹介
・アルファ ロメオ ミュージアム館長であるロレンツォ・アルディツィオ氏が解説する「アルファ・ロメオが手がけた貴重なパフォーマンスカー」
・ビショーネ・ロゴの進化
・トライローブ「フロント・フェイス」に関わる舞台裏のストーリー
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今回の電子書籍E-Bookの発表に際し、監修を担当したアルファ ロメオ ミュージアム館長であるロレンツォ・アルディツィオ氏へのWebインタビューが開催された。
ロレンツォ氏は、1984年6月イタリア・ピエモンテ州ヴェルチェッリ生まれ。父は元アルファ ロメオ・テストドライバーであり、自身も、1962年に建設されたFCAグループ所有バロッコ・サーキットの中心部分にあったカッシーナが一族の生家という環境のなかで、テスト車両のエンジン音を聞きながら育ったという経歴の持ち主である。
大学卒業後は出版社勤務をへて2014年、アルファ ロメオ・ミュージアムにキューレーターとして迎えられ、同時にアルファ ロメオ、フィアット双方のアーカイブの責任者に就任。
また自動車史およびデザイン学の専門家としてミラノの大学とトリノの専門養成教育機関で教鞭をとり、自動車分野専門の作家としても活躍中である。
アルファ ロメオ ミュージアムは、1976年に開館し2011年より閉ざされていたが、2015年にリニューアルして再び営業をスタートした。
ミュージアムには280台の車両が収蔵されており、そのうち70台が常設展示されている。また、事前の予約があれば、バックヤードにある車両を見学することも可能だ。
収蔵する車両は、動態保存が基本となっており、実際に年に1度は実走行しているが、ベルトーネがデザインを手掛けたコンセプトカー「カラボ」だけは、ボディへの負担を考慮して、走行できる状態だが実走行はしていない。
280台もの車両のメンテナンスは、常駐する2人のメカニックによっておこなわれており、現在、ミュージアムのコレクションに加えたいアルファ ロメオはないという。
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