「六本木のカローラ」と呼ばれながらも憧れだった! 日本でバカ売れしたBMW「3シリーズ」3選
日本人にとってBMW3シリーズは、輸入車のなかでもっとも身近なモデルのひとつだ。初代が登場してから45年、3シリーズはいまも世界中で人気となっている。そんな3シリーズの、日本においてヒットした歴代モデルを3車種紹介する。
初代登場から45年。日本に根づいた輸入車の代表格
2019年1月にフルモデルチェンジをおこない、7代目となったBMW「3シリーズ」。1975年の初代登場以来、世界累計で1500万台以上が販売されたBMWのベストセラーモデルだ。
3シリーズは登場から40年と長い歴史を重ねてきたこともあり、初代は「E21」2代目は「E30」のように、BMW内の開発コードで呼ばれることが多い。
初代3シリーズ(E21)は、1975年のフランクフルト国際モーターショーでワールドプレミアされた。日本では「マルニ」という愛称で親しまれた「02シリーズ」の後継モデルで、1980年に日本法人として設立されたBMWジャパンにより輸入・販売された。
それ以来、3シリーズは長年日本で人気があり、1980年代からはフォルクスワーゲン「ゴルフ」に次ぐ2番手の地位を続けてきた。近年は「BMWミニ」の台頭やライバルにメルセデス・ベンツ「Cクラス」の人気により、輸入車の勢力図は変わりつつあるが、それでも3シリーズは常に輸入車ランキングでベスト5以内をキープしている。
現行3シリーズの日本上陸時には、日本の道路事情などを考慮してヨーロッパをはじめ初期生産には設定のない、日本専用にチューンしたエンジンを搭載する(320i)など、BMW側も日本市場の重要性を理解し、さまざまに配慮している。
そういったこともあり、2019-2020日本カー・オブ・ザ・イヤーの「インポート・カー・オブ・ザ・イヤー」を受賞している。
では、日本において人気となったBMW3シリーズの歴代3モデルを見ていこう。
●E30型 2代目3シリーズ(1982-1990)
初代3シリーズのヒットを受けて、1982年に本国でフルモデルチェンジして登場したのが2代目となるE30型3シリーズだ。
日本においては1983年からBMWジャパンによって正規輸入されている。当初は2ドアセダンの「318i」とオープンモデル「318iAカブリオーレ」が導入され、4ドアセダンは翌年1984年から登場した。
1980年代中ごろは、プラザ合意をきっかけにしたバブル景気の始まりのころ。急激な円高も重なり、輸入車が身近な存在になったのもこのころだ。そんな時代背景もあり、E30型3シリーズは日本において大ヒットを記録する。
ちょうど同時期に登場したいまのメルセデス・ベンツ「Cクラス」の前身でとなる「190E」とともに輸入車の代名詞とされたが、あまりの販売台数の多さに、190Eは「小ベンツ」、3シリーズは「六本木のカローラ」などと呼ばれていた。
1989年にはステーションワゴンの「3シリーズツーリング」が登場している。
E30型3シリーズ(318i)
・全長×全幅×全高:4325mm×1645mm×1385mm
・ホイールベース:2570mm
・車両重量:1040kg
・エンジン:直4SOHC・1766cc
・最高出力・最大トルク:100ps・139Nm
・トランスミッション:3速AT
・当時の車両価格:418万円(1983年)
「の」は入りません。六本木カローラです。正確に書きなさい。