売れないジャンルは消滅もやむなし!? メーカーが撤退した車種5選
惜しまれつつ消えた三菱のセダンとは!?
●三菱「ランサーエボリューションX」:セダン
1973年に登場したスモールセダンの「ランサー」は、海外のラリー競技でも活躍。その後代を重ね、1992年に初代「ランサーエボリューション」がデビューしました。
以降は進化を続け「ランサーエボリューションII」では260馬力、「ランサーエボリューションIII」では270馬力にまで高出力化を図り、1996年に登場した「ランサーエボリューションIV」では2リッター直列4気筒DOHCターボで、国内自動車メーカーの自主規制枠いっぱいの最高出力280馬力を発揮するなど、「ラリーの三菱」の黄金期を築きました。
2008年に登場した「ランサーエボリューションX」では最高出力300馬力まで引き上げられ、新開発の「6速ツインクラッチSST」や、4輪の駆動力と制動力を独立してコントロールする車両運動統合制御システム「S-AWC(Super All Wheel Control)」を搭載するなど、究極のスポーツセダンとなりました。
しかし、ランサーエボリューションXは三菱の業績悪化などの理由で2016年に販売を終了。三菱のラインナップからセダンが姿を消しました。
●マツダ「プレマシー」:ミニバン
1999年に登場したマツダ「プレマシー」は、「ファミリア」をベースとした5ナンバーサイズの扱いやすさを備え、2列シート5名乗車と3列シート7名乗車の、2タイプのシートレイアウトが用意されたミニバンです。
2005年のモデルチェンジでは、ファミリアの後継でもある「アクセラ」のプラットフォームを使用。全幅を1745mmとした安定感あるワイドボディの3ナンバーサイズとなり、後席ドアは両側スライドドアに変更されるなど、ミニバンとして正常進化します。
2010年にモデルチェンジされた3代目プレマシーは、自然界の水や風など「流れ」の美しさに触発された「NAGARE」造形を採用したボディデザインを採用。
最高出力150馬力の2リッター直列4気筒DOHC直噴エンジンと5速ATが組み合わされ、素早いエンジンの再始動を特徴とするマツダ独自のアイドリングストップ機構「i-stop(アイ・ストップ)」を搭載しています。
2013年には、マツダの新世代技術「SKYACTIV TECHNOLOGY」を採用したエンジンに変更するマイナーチェンジがおこなわれましたが、2018年に販売を終了。
マツダがSUVの開発に集中することからミニバン市場からの撤退が宣言されました。
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自動車メーカー各社は、常にユーザーの嗜好を先読みしながら商品であるクルマを開発する必要があり、嗜好の変化で販売を終了してしまった車種や、クルマのジャンルそのものから撤退してしまうことも少なくありません。
撤退と書いてしまうとネガティブなイメージになってしまいますが、より良いクルマや、新しい方向性を示す新型車を登場させるために、開発のリソースを集約することは、ユーザーにとって歓迎すべき点もあるのではないでしょうか。
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