ルール違反の自転車増加!? 接触事故回避のために車のドライバーが注意すべきことは?
全国的な交通事故自体の減少とともに、自転車事故も10年前に比べると半減しました。しかし、ここ数年、東京都内の自転車事故は増加しています。クルマのドライバーが自転車と事故を起こさないためには、どうしたらよいのでしょうか。警察に聞いてみました。
なぜ都内の自転車関連事故は増加傾向?
2018年の全国の自転車関連事故件数は8万5641件で、前年より4766件減りました。自転車事故の件数は毎年減少しており、2008年の16万2663件から10年でほぼ半減しています(「自転車保有実態に関する調査報告書」より)。
一方で、交通事故全体に占める自転車関連事故の割合はおおよそ20%前後ですが、2016年は18.2%、2017年は19.1%、2018年は19.9%と、わずかながら増加傾向です。
また、前出のように2018年の8万5641件の自転車事故のうち、8割以上が自動車との事故です。事故類型(車両相互)としては出会い頭による事故が圧倒的に多く半数以上を占め、次いで左折時衝突、右折時衝突と続いています
東京都では交通事故全体は減少しているのですが、2019年の自転車関連事故件数は、前年の1万2865件より229件増の1万3094件で3年連続増加。全交通事故における構成比は、全国のほぼ倍にあたる39%と高い割合になっています。
なぜ都内は自転車関連事故が多いのでしょうか。
都内は道幅が5.5m未満の狭小道路が約6割を占める一方で、自転車保有台数は816万8000台と全国1位。さらにシェアサイクルが普及するなど、都内の道路は自転車で溢れているのです。
事故の要因としては、無灯火や車道の右側通行、スマホのながら運転、イヤホンで音楽を聴きながらの走行など、ルール違反が数多くあります。
警視庁の発表によると、安全不確認や、ほかの車両や歩行者に注意を払わなければならない義務に違反する、「交差点安全進行義務違反」が事故のうち約45.5%と半数近くを占めることが明らかになっています。
ルールを守らない自転車に対して、ドライバーはどのように対処すればいいのでしょうか。
都内の自転車のマナーに対して取り締まりをおこなっている警察官は、次のようにいいます。
「マナーが悪い自転車や、自転車だから無謀な運転をしてもかまわないという人がいっぱいいます。そのため警察では、自転車への指導や警告などをおこない、取り締まりを強化しています。
自転車には免許がいらないので、軽い気持ちで乗っている人が多いのです。イヤホンをしながら、傘をさしながら、周囲を確認せずに車道に飛び出す自転車がたくさんいます。
クルマのドライバーに対していえることは、自転車に接近するときは間隔をあけるなどの心掛けが大切だということです。もちろんマナー違反の自転車が悪いのですが、自転車へ指導や警告をおこなうだけでは両者の事故は減りません。
運転免許を持っているクルマのドライバーに、いまは気をつけてくださいとお願いしています。自転車を利用する人には、警察がこれからも指導をおこなっていきます」
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自転車との接触事故を防ぐためにクルマのドライバーが注意すべきことは、右左折時に自転車を巻き込まないか確認したり、自転車を追い抜くときなど十分間隔をあけることです。
また、住宅街などでは突然飛び出してくる自転車が少なくないため、いつでも止まれる速度で走ったり、一時停止の標識がなくても停止して周囲を確認することが大切です。
最近の自転車には何故バックミラーが付いていないのか。車道を走っていれ場、自動車と同じだと思います。前だけ見て走るのは自動車から見てとても危険に思います。逆走の自転車は後ろを気にしなくてた対向車の迷惑を考えない自己中心的な行為だと思います。