自衛隊のクルマ、じつはトヨタ製!? どんなクルマが活躍しているのか
気になる自衛隊車両の価格やスペックは?
富士総合火力演習に向けて、定番の自衛隊車両や、先述した国産自動車メーカーが携わる車両をおさらいしましょう。
●96式装輪装甲車(小松製作所)
「96式装輪装甲車」は、1996年に制式化(装備に「制式名称」を与えること」)された、陸上自衛隊における定番車両のひとつです。
この車両は自衛隊初の装輪車両であり、戦闘車両でありながら、キャタピラが用いられていない点が特徴的です。そのため路面へのダメージが比較的少ないとされています。
開発製造は、建設機械メーカーとして知られる小松製作所が担当しています。乗員は10名、エンジンには三菱6D40型水冷直列6気筒ターボチャージドディーゼルが搭載されており、出力は360馬力を誇ります。
武装は12.7mm重機関銃M2、もしくは96式40mm自動てき弾筒が装備可能となっており、調達価格は、1両あたり1億8000万円です。
●高機動車(トヨタ)
「高機動車」は、1990年初頭から導入が開始されたジープ型の車両です。トヨタが米軍の「ハンヴィー」をモデルに開発し、人員輸送や資材運搬などに幅広く用いられています。
「疾風」または「コーキ」の愛称で親しまれ、エンジンには水冷直列4気筒OHV4バルブターボディーゼルが搭載されており、170馬力を発揮します。最高速度は125km/hで、高い走行性能から陸上自衛隊内で広く配備されています。
また、開発はトヨタが、製造は日野が担当しており、調達価格は1両あたり700万円です。また過去には高機動車をベースとしたトヨタ「メガクルーザー」が、民間用に販売されたことでも有名です。
●軽装甲機動車(小松製作所)
96式装輪装甲車と同じく、小松製作所が製造する装甲車が「軽装甲機動車」です。
2000年初頭から導入が開始された比較的新しい車両であり、歩兵機動車というカテゴリに属します。おもに普通科部隊や偵察部隊など、先述した高機動車同様、幅広く導入されています。
また、Light Armoured Vehicleの頭文字をとり「ラヴ」の愛称でも親しまれていて、イラク派遣に使用されたことから、ニュース映像などで記憶に残っている方も多いのではないでしょうか。
武装は、戦車のような固有の搭載火器はないものの、上部ハッチから上半身を出すことで5.56mm機関銃「MINIMI」や、対戦車誘導弾の射撃が可能となっています。
高機動車などと比べ、車体全面が装甲で覆われているため、隊員の生存性が高められている点も特徴で、エンジンには、4ストローク水冷ディーゼルが搭載されており、出力は160馬力を誇ります。
また、ボディが比較的小型かつ軽量なことでも知られており、輸送ヘリコプターで空輸することが可能。調達価格は1両あたり4850万円です。
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