理想的なファミリーカー!? 輸入ディーゼルミニバン燃費ランキングTOP3

家族で遠くにでかけるときは、ディーゼルエンジンのミニバンが便利です。なぜなら長距離巡航燃費が良く、燃料も安いため。このクラスは国産車の選択肢は極めて少ない一方で、輸入車には選択肢がいくつかあるのも特徴です。そんなディーゼルエンジンを搭載する、輸入ミニバンの燃費をまとめてみました。

欧州車に浸透するディーゼルエンジン

 ディーゼルエンジン搭載車の魅力といえば、なんといっても燃料費が安いことです。ガソリンエンジン搭載車に比べ、燃費に優れているだけでなく燃料となる軽油そのものの価格も安価となっています。

シトロエン グランドC4 スペースツアラー SHINE Blue HDi

 しかし、国産ミニバンにはディーゼルエンジン搭載車の選択肢は少なく、三菱「デリカD:5」程度です。

 一方で輸入車、とくに欧州車では、ほとんどのメーカーが幅広くディーゼル車を揃えており、たとえばBMWではSUVだけではなく、1シリーズはもちろん7シリーズといったフラッグシップモデルにもディーゼルエンジン搭載車を設定しています。

 これは欧州での新車登録台数のうち、40%近くに達するといわれるほど高い「ディーゼル需要」を反映した結果だと考えられます。

 つまり欧州では、ディーゼル車は「ガソリン車にかわる新たな選択肢」として根付いているといって良いでしょう。そのため、欧州の自動車メーカー各社とも、本国においては魅力的なディーゼル車を、ガソリン車と比較しても遜色ないほど多く取り揃えているのです。そしてここ日本市場においても、多くの欧州ブランドからディーゼル車が投入されました。

 そこで、国土交通省が2019年3月に公開した「自動車燃費性能一覧」の内容に基づき、行楽シーズンやレジャーシーズンに向けて、輸入ミニバンの燃費性能(JC08モード.カタログ値)トップ3を紹介します。

●1位 BMW「218dアクティブツアラー」 JC08モード燃費 22.2km/L

BMW 2シリーズ アクティブツアラー外観

 BMW「2シリーズ アクティブツアラー」は、2014年に発売されたミニバンで、BMWブランド初のFFモデルです。現在では10ものグレードがラインナップされていますが、そのうちの半分となる5グレードにディーゼルエンジンを搭載しています。

 ディーゼルモデルである「218d」にはFFと4WDモデル(xDrive)が存在しますが、輸入ミニバンのなかでもっとも優れた燃費を誇るのはFFモデルです。燃費値の22.2km/Lは、ガソリンエンジン搭載モデルである218i アクティブツアラーの16.0km/Lに比べても、大きな優位性があることがわかります。

 ディーゼルエンジンを搭載する2シリーズ アクティブツアラーのFFモデルには「218d アクティブツアラー」(402万円:消費税込、以下同様)、「218d アクティツアラー Sport」(435万円)、「218d アクティブツアラー Luxury」(483万円)の3タイプがラインナップされていますが、ボディ形状はいずれも同じ3ドアで、エンジンも共通となる150馬力仕様を搭載しています。

 また、ボディサイズは全長4375㎜ 全幅1800㎜ 全高1550㎜で、重量はグレードにより1500から1530キロ。乗車定員は5名で荷室の容量は468リットルなのですが、後席を倒すことで1510リットルまで容量を拡大可能です。

 さらにBMW 2シリーズには、アクティブツアラーを3列シート7人乗り化した「2シリーズ グランツアラー」が設定されていますが、全長と全高が拡大されて重量が増加したことにより、若干燃費が悪くなっています。

●2位 フォルクスワーゲン「ゴルフトゥーラン 2.0TDI」 JC08モード燃費 19.3km/L

フォルクスワーゲン ゴルフトゥーラン 2.0TDI外観

 フォルクスワーゲン「ゴルフトゥーラン」は、その名からもわかるとおり、同社「ゴルフ」の派生モデルともいえるミニバンです。

 グレードはベーシックな「ゴルフ トゥーランTDI コンフォートライン」(378万9000円から)と、装備の充実した「ゴルフ トゥーランTDI ハイライン(411万9000円から)で構成され、エンジンは共に2リッター150馬力を発揮し、燃費は19.3㎞/Lとなっています。

 1.4リッターガソリンエンジンを搭載する「ゴルフ トゥーランTSI トレンドライン」の燃費は18.5L/kmなので、やはりディーゼルエンジン搭載モデルのほうが燃費に優れているということになります。

 全長4535㎜ 全幅1830㎜ 全高1670㎜と大柄なボディを持ち、そのぶん重量も少し重めの1660kgで、「2シリーズ アクティブツアラー」に比べてファミリー向け、乗車定員7人のミニバンです。

 さらに7人用のシートはすべて独立式が採用されており、荷室は5人乗車時で917リットル、2列目シートを折りたたむと1857リットルへと拡大します。

●3位 シトロエン「グランドC4 スペースツアラー SHINE Blue HDi」 JC08モード燃費 18.0km/L

シトロエン グランドC4 スペースツアラー SHINE Blue HDi外観

 BMW、フォルクスワーゲンとドイツ勢が続きましたが、3位はフランスメーカー「シトロエン」のミニバン「グランドC4スペースツアラー」(380万円)です。

 2018年に、それまで7人乗りだった「グランドC4ピカソ」から名称を変更し、同時に5人乗り仕様は輸入されなくなりました。

 こちらもガソリン仕様「SHINE」の燃費が14.6km/Lであるのに対し、ディーゼル仕様「SHINE Blue HDi」では18.0km/Lという優れた数字を記録しています。この数値は6速AT仕様ですが、まもなく8速AT化するなどパワートレインが更新される予定なので、燃費がさらに向上することが予想されます。

 グランドC4 スペースツアラー SHINE Blue HDiは、フォルクスワーゲン トゥーランと同じく7人乗りを採用しており、ボディサイズは全長4605㎜ 全幅1825㎜ 全高1670㎜、車体重量は1640kgです。

 エンジンは2リッター、最高出力は150馬力なので、BMW 2シリーズ アクティブツアラー、フォルクスワーゲン ゴルフトゥーランと、エンジン性能ではほぼ変わりはありません。

 フランス車ならではのオシャレさがシトロエンC4スペースツアラーの特筆すべき点で、丸みを帯びたボディやAピラーからCピラーにかけて設けられたシルバーのCライン、そして淡いベージュ、深いレッドやブルーといった独特なボディカラーが選べる点が、ほかの2モデルにはないところです。

 また、荷室の容量は5人乗車時で645リッター、2列目シートまでを折りたたむと、なんと2181リッターにまで拡大し、これは今回紹介した3モデルのなかでは最大容量となります。

※ ※ ※

 この結果を見ると、コンパクトで燃費に優れるBMW。燃費や安全性、積載性のバランスに優れるフォルクスワーゲン。独自の世界観と個性を持ち、同時に高い積載性能を誇るシトロエン。といった具合に大別できそうです。

【了】

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