2018年度のリコール台数最多はトヨタ「プリウス」 年々リコール件数が増加する理由とは

「リコール制度」とは?

「リコール制度」とは、設計や製造過程に問題が生じたため、自動車メーカーが自らの判断により国土交通大臣に事前届出を行い、自動車メーカーが回収や修理を実施して事故やトラブルを未然に防止する制度です。1969年に創設され、1994年に道路運送車両法に規定されました。

過去50年の自動車のリコール総届け出数及び総対象台数の年度別推移(画像:国土交通省)

 リコール制度には、おおまかにいうと3種類の対応方法があります。

●リコール
 同じ型式の自動車またはタイヤ、チャイルドシートについて、道路運送車両の保安基準に適合していない、もしくは適合しなくなるおそれがある状態で、その原因が設計または製作過程にあると認められるときに、自動車メーカーなどが保安基準に適合させるために必要な改善措置を行うことをいいます。

●改善対策
 リコール届出とは異なり、道路運送車両の保安基準に規定はされていませんが、不具合が発生した場合に安全の確保および環境の保全上看過できない状態であって、その原因が設計または製作過程にあると認められるときに、自動車メーカーなどが必要な改善措置を行うことをいいます。

●サービスキャンペーン
 リコール届出や改善対策届出に該当しないような不具合で、商品性・品質の改善措置を行うことをいいます。

 自身の所有するクルマがリコール制度の対象となった場合、ダイレクトメールや直接訪問などの方法で告知されます。また、各自動車メーカーにはリコール情報を閲覧できるページが設けられていたり、お客様センターに電話して確認することもできます。

 リコール対象となった場合のユーザーの対応として、前出の国土交通省の担当者は次のように説明します。

「自身が保有するクルマがリコール対象であることがわかったら、最寄りのカーディーラーなどにすみやかに問い合わせてください。ハガキにもメーカーの問い合わせ先が記載されていますので、不具合が起こる前に対応していただければと思います」

※ ※ ※

 リコールというと悪いイメージがあるように思われますが、本来は、事故やトラブルを未然に防止するというものです。

 ユーザーにも所有するクルマが保安基準に適合するように点検や整備する義務があります。そのため、リコールや改善対策の際には、安全確保のためにもなるべく早く改善措置を受けることをおすすめします。

【了】

2018年度にリコール台数が一番多かったのはトヨタ「プリウス」(11枚)

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2件のコメント

  1. 燃費をよくしようと思って、プログラム変更、で、最多リコール賞に輝いたプリウス。
    フィットハイブリッドのこと言えないね。
    ハイブリッドよりガソリンエンジンの効率をもっと上げるようにしないと他社に追い越されてるよ。
    バッテリー積み替えでガソリン車との差額が吹っ飛ぶような運転していても楽しくないプリウスは勘弁してもらいたい、燃費はそれほどでもないけどヴェゼルのハイブリッドの方が遥かに気持ちいい。

    • そりゃ販売台数が多いから数字も多いのは当たり前でしょうね。
      他社のハイブリッドは基本的にはトヨタの流用みたいなもので、あとだし車両だもんね。

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