GT-R伝説もココから…半世紀前は凄かった!? 節目の50周年を迎えた名車5選
伝説となった2台の「R」も1969年に発売
●いすゞ「ベレットGTR」
2002年に国内の乗用車販売から撤退したいすゞですが、かつては高性能かつ個性的なクルマを次々と世に出すメーカーとして知られた存在でした。
いすゞのスポーティなFR小型車として1963年に発売された「ベレット」ですが、さらに高性能バージョンである「ベレットGTR」が1969年に発売されます。
同社のスペシャルティカー「117クーペ」の1.6リッター直4DOHCエンジンを搭載。最高出力120馬力を発揮し、最高速は190km/hにまで達しました。
また、強化されたサスペンションと共に 高速安定性も向上させ、バランスの良い走りを実現。リミテッド・スリップデフを標準装備し、さまざまな路面で無駄なく駆動力をタイヤに伝えることができ、ベレットGTRは市販車としては高いポテンシャルの持ち主と評価されました。
スタイルも厚みのあるボディと、小ぶりなキャビンが相まって、まるでイタリアのスポーティセダンを思わせる美しいデザインでした。
●日産「スカイラインGT-R」
3代目にあたるC10型「スカイライン」、通称「ハコスカ」は1968年にプリンス自動車と合併した日産から発売され、同年追加された2リッター6気筒のL20型エンジン搭載車は、高性能なセダンとして人気となります。
そして1969年に、さらに高性能でレース用エンジンの市販版ともいえる、量産車として世界初の2リッターDOHC4バブルの「S20型」エンジンを搭載した、初代「スカイラインGT-R」が誕生します。
発売当初のスカイラインGT-Rは4ドアのみで、レースに勝つことを目的とし、装備も簡素化されたストイックな仕様でした。
レースデビューは1969年からで、初陣では決勝で1位がペナルティにより降格し、スカイラインGT-Rが勝利を飾るという薄氷の勝負でしたが、後の通算52勝への第一歩となりました。
ちなみに、当時のスカイラインGT-Rの新車価格は150万円で、これは「L20型」を搭載したスカイライン2000GTの2倍近い価格でした。
そのころの富裕層はディーラーで「一番高いのをくれ」とオーダーする人も多く、よくわからずにスカイラインGT-Rを買ったものの、重たいクラッチやハンドル、うるさい室内に辟易してすぐ売ってしまったという逸話もあります。
【了】
コメント
本コメント欄は、記事に対して個々人の意見や考えを述べたり、ユーザー同士での健全な意見交換を目的としております。マナーや法令・プライバシーに配慮をしコメントするようにお願いいたします。 なお、不適切な内容や表現であると判断した投稿は削除する場合がございます。