雪国で評価の高い自動車メーカー 安心と安全を追求したスバル車の実力とは

積雪地方では、冬の移動に「クルマ」は欠かせません。そんななか、「スバルのAWD」は多くのユーザーに評価されているといます。スバルの提案する「雪国総合性能」とはどんなものなのでしょうか。

スバルの提案する「雪国総合性能」とは

 山形県に肘折(ひじおり)温泉という場所があります。気象庁の歴代全国ランキングによると、この肘折温泉は日本における観測地点で歴代4番目(2000年以降では2番目)の積雪量を記録した場所。

 2018年2月13日に記録した最深積雪量は、なんと445cmというから驚くばかりです。そんな国内有数の豪雪地帯である肘折温泉を含めた約200kmをルートとしてスバルがメディア向けに開催した雪上試乗会が実施されました。

雪国でも心強い相棒となるスバル車

 昨今、自動車メーカーやインポーターがメディア向けの雪上試乗会を多く開催していますが、スバルが異例なのは長距離ドライブを敢行すること。『刻々と変わる環境のなかで、スバルのクルマの移動手段としての実力を知ってほしい。そして雪国の人がスバルのクルマにどんな印象を持っているのかを感じてほしい』と広報担当者はその狙いを説明します。

 実は、スバルは、世界的に見ても自動車メーカーとして特異的なことがあります。それはAWD(四輪駆動)比率の高さ。SUBARU車のうち国内では87.4%(OEMモデルは除く)が、世界的にみると98%がAWDという比率は他のメーカーを抜きんでているのです。

 また、SUBARUの日本国内の登録車シェア(2018年9月時点でのSUBARU調べ)は2.90%ですが、今回の試乗の舞台となった山形県では3.70%(東北地方では3.62%)と高いのも、豪雪地域での信頼の証と言え、山形県におけるSUBARU車のAWD比率(2017年度データ)は95.4%にも上ります。

 今回は、ブリヂストン製のスタッドレスタイヤ「ブリザックVRX2」を履いた「フォレスター」と「XV」で雪国のロングドライブを体験。そこでもっとも強く感じた印象は、「疲れない」ということです。

 あたりまえですが、雪が積もった路面は滑ります。また部分的に凍って極端に滑りやすくなる箇所もあるから神経を使い、一般的な走行領域ではスリップの心配がいらない舗装路とは運転時の疲労度が全く違います。

 しかし、4つのタイヤがそのコンディションの中で最大限に路面をとらえる「フォレスター」や「XV」は、アクセルのオン/オフによる挙動の乱れが少なく、神経を使わずに済むことを実感しました。

 いずれもAWDシステムは『アクティブトルクスプリットAWD』と呼ぶ電子制御式。路面状況やドライバーの運転スタイルにより前後駆動配分を「60:40」から前後ロックまで可変できるのが特徴です。

 安定性が高い一方で、ドライバーに腕があればドリフトに持ち込んで積極的にクルマをコントロールする領域まで対応します。いずれにせよ、強力なトラクションと安定感が雪道での疲労低減に大きく効いていることを実感できます。

 また、優れたAWDシステムだけでなく、「フォレスター」で220mm、「XV」で200mmを確保した最低地上高も自慢。轍の深い道などでも安心して走れるのはもちろん、除雪で左右に除けられた雪により幅が狭くなった道で多く発生するすれ違い時には、スタックや車体の接触の心配をせずに道端に盛られた雪へタイヤを寄せることができ、そのようなシーンで安心できるのも、優れた駆動力と十分な地上高の大きなメリットです。

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