オシャレでカワイイ、軽量&小柄な車体で、誰でもすぐに楽しく乗れる! 「ヤマハ E-Vino(イービーノ)」試乗
コストや経済性より、スマートさで選べばいい
気になる航続距離ですが、これは走行条件やライダーの乗り方、体重によって大きく変わってきます。満充電で約29km走行可能としていますが、今回の試乗では20km弱でバッテリー残量は0%に。MODEボタンも備わり、「標準」か「パワー」かでモーター出力も異なり、当然ながら航続距離にも影響を及ぼします。
バッテリー残量はメーター内で、5から100%で表示され、確認しながら走行できるので、少し遠出したいときは省エネに心がけるなど、それもまた楽しみましょう。
試乗車のシート下トランクには予備バッテリー(税抜き価格:5万3400円)もキレイに収まっていて、これがあるからバッテリー切れを気にせず安心して走行できました。バッテリーの積み替えは、プラグを外せばワンタッチ。充電も家庭用100V電源でできるから場所を選びません。満充電は3時間ほどでできます。
税抜き価格は21万9000円で、ガソリンエンジンを積むビーノ(18万5000円)より3万4000円ほど高く、ガソリン代や電気代を含め、コストがトータルでどうなるかはわかりませんが、イービーノを選ぶ人は経済性うんぬんよりも先進性を好む人なのでしょう。スマートな乗り物が欲しい人には勧めたいモデルです。
基本はクルマの流れが速い幹線道路には出ず、路地を通ってお買い物など、近所へお遣いに行くという使い方でしょう。それはイービーノに限らず、原付一種全般に言えることです。車両の性能の問題ではなく、30km/h制限や二段階右折など、厄介な交通法規が多すぎるからです。
【了】
Writer: 青木タカオ(モーターサイクルジャーナリスト)
バイク専門誌編集部員を経て、二輪ジャーナリストに転身。自らのモトクロスレース活動や、多くの専門誌への試乗インプレッション寄稿で得た経験をもとにした独自の視点とともに、ビギナーの目線に絶えず立ち返ってわかりやすく解説。休日にバイクを楽しむ等身大のライダーそのものの感覚が幅広く支持され、現在多数のバイク専門誌、一般総合誌、WEBメディアで執筆中。バイク技術関連著書もある。