新車136万円台からだった! トヨタ斬新「“小さな”4ドアセダン」がスゴイ! まるで「シンデレラの馬車」なスタイル&ベンチシート採用! 2年足らずで生産終了した「WiLL Vi」とは
ビールや家電と同じブランド名を持ち、馬車を思わせる姿で登場したトヨタ「WiLL Vi」。2000年発売のこの小型セダンは、季節ごとの色替えやネット限定車など、売り方にも工夫を凝らしたモデルでした。
「シンデレラの馬車」をイメージ! 全長3.76mの小さなセダン
弓なりに反ったボディ側面のラインに、独特の角度で傾斜した後ろの窓。2000年1月17日に発売されたトヨタ「WiLL Vi(ウィル ヴイアイ)」は、「シンデレラの馬車」をイメージした小型4ドアセダンでした。
昔の馬車を思わせる「クリフカットシルエット」に加え、ボディ各所には溝状のラインを配しています。丸く膨らんだフェンダーや、四隅に置かれた15インチタイヤも、個性的な姿を引き立てる要素です。

ベースとなったのは、初代「ヴィッツ」のプラットフォームでした。ボディサイズは全長3760mm×全幅1660mm×全高1575mm、ホイールベースは2370mm。全長4mに満たない車体に、4枚のドアを備えています。
室内で目を引くのは、リビングルーム感覚を目指したベンチタイプのシートです。素材の手触りや配色にも気を配り、トヨタは乗る人がリラックスできる「なごみ」の空間を追求したと説明しています。
シフトレバーはステアリングの近くに置くコラム式で、メーターはインパネ中央に配置しました。見た目の楽しさに加え、操作性や収納スペースなど、日々使うための機能も盛り込まれていました。
さらに、大開口のキャンバストップ仕様も設定。屋根を開けて光や風を取り込めるところも、この小さなセダンの魅力です。
エンジンは1.3リッター直列4気筒の「2NZ-FE型」で、最高出力88PS・最大トルク123Nmを発揮。4速ATと組み合わせ、駆動方式はFFのみでした。10・15モード燃費は17.2km/Lです。
発売時の価格は、標準車が136万5000円、キャンバストップ仕様が152万2500円でした(価格は消費税込み)。
クルマもビールも「WiLL」! 季節ごとのカラー展開やネット予約を導入
WiLL Viの「WiLL」は、クルマだけのブランドではありません。トヨタやアサヒビール、花王、近畿日本ツーリスト、松下電器産業(当時)が参加し、1999年8月に発足した異業種合同プロジェクトの名前です。
出発点には、若者への新しいマーケティング手法を探ったトヨタの社内活動がありました。共通コンセプトは「遊びゴコロと本物感」で、ビールや消臭スプレー、パソコンなどにも、WiLLの名とオレンジ色のロゴが付けられています。
そのクルマ第1弾がWiLL Viでした。車名の「V」は「Vehicle(乗り物)」を表し、小文字の「i」には、個性や自立などの意味を込めています。
商品展開でも特徴的だったのが、季節に合わせたボディカラーの提案です。2000年8月には「秋・冬コレクション」、翌2001年1月には「2001スプリングコレクション」を設定しました。
2000年10月には、インターネット特別限定車「WEBバージョン」も登場しています。白とピンク系の2トーンカラーに、シリアルナンバー入りプレートを備えた100台限定車です。
予約は公式ホームページで先着順に受け付け、販売はトヨタビスタ店などを通じて行う仕組みです。ネットで関心を集め、販売店での購入につなげる方法が、2000年の時点で採られていました。
2001年には、オーナーやファンに向けた「GOOD-Viプロジェクト」を展開。10月には、ネットのアンケートで人気が高かった3色を再設定する「アンコールカラー」を発売しました。
このときトヨタは、同年12月での生産終了も発表しています。発売から2年足らずで、その歴史に幕を閉じることになりました。
終了の理由について、トヨタは顧客の嗜好の多様化や変化の速さに対応し、「旬を逃さず商品を開発する」という考えに基づくものと説明しています。発表時には、第2弾の「WiLL VS」が登場しており、第3弾の開発も進められていました。
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クルマを見たあと、家電売り場やビール売り場でも同じ「WiLL」のロゴに出会う。馬車のような外観に目を奪われますが、こうした異なる商品とのつながりを知ると、WiLL Viの見え方も少し変わるのではないでしょうか。


















