12年ぶりに復活した日産「ムラーノ」がスゴい! ランクル並みの巨体×画期的2Lターボ搭載! 正規ディーラーで買える“逆輸入SUV”の魅力と注意点とは
一度は日本市場から姿を消した日産「ムラーノ」ですが、米国生産車として12年ぶりに国内で復活しました。どのような特徴があるのでしょうか。
国内初の「2リッター可変圧縮エンジン」搭載!
そんなムラーノには、クルマ好き、特にメカニズム好きにとっては大注目のポイントがあります。それはエンジンです。歴史的にみても日産だけが量産し、市販車に積んでいる「可変圧縮エンジン」を積んでいるのです。
可変圧縮エンジンとは、通常のエンジンではどんな状況でも変化することなく常に一定となっている圧縮比を状況に応じて変化させ、ターボを組み合わせることでパワー(低圧縮×ハイブースト)と燃費(高圧縮×ローブースト)を両立させようという発想で開発されたもの。
日本でも排気量1.5リッターの3気筒ターボエンジンを「エクストレイル」に積んでいますが、それはハイブリッド(e-POWER)としてモーターへ電気を供給するための発電専用エンジンなので、エンジンの味を楽しむことはできません。
しかしムラーノはハイブリッドではないので、エンジンの特性が明確にわかる。それが日本初導入で、しかも排気量は2リッターの4気筒ターボなのですから、試乗できることを楽しみにしていました。まさかこういう形で味わえる日が来るなんて。
結論からいえば、その味わいはレスポンスが軽やかで実用性最重視の重厚な特性とは違うものでした。それに対して、トルク特性は思っていた以上にフラットで高回転のパンチ力のようなものは控えめ。扱いやすい特性なのが印象に残りました。
重量級(車両重量約2トン)のSUVであるムラーノに合わせて、そういう制御としているのかもしれません。
あとは、とにかく音がいいです。やや低めの快音は運転していて気分がよくなります。

そして何を隠そう、ムラーノに試乗してもっとも驚いたこと。それは曲がることの気持ちよさでした。
スーッと向きを変えるターンインにはじまり、旋回中の安定感、そして深く回り込むようなコーナーでのライントレース性の高さ、どれをとっても、重量級の巨体とは思えない心地よさがあり、優れたハンドリングだったのです。サスペンションチューニングに加え、駆動方式が4WDであることも効いているのでしょう。
現代のムラーノに乗ってふと思い出したのが、日本でも売っていた初代ムラーノは、アメリカでのキャラクターが「フェアレディZのスポーツカーイメージで作ったSUV」だったこと。だからハンドリングもスポーティで、そのDNAが脈々と受け継がれているということなのです。
アメリカ発祥のお寿司であるカリフォルニアロールは、日本のトラディショナルなお寿司とは違うもの。だけどそれを好む日本人だっています。
ムラーノも同様に、日本仕様の日本車にはない海外のエッセンスが入っている、“帰国子女的な日本車”なのです。
「そんなの並行輸入車と同じ」と思うかもしれないし、確かに車両に関していえばそれはあながち間違ってはいません。でも、一般的な並行輸入車と全く違うのが購入後の安心感。近所のディーラーでメンテナンスを受けられ、部品供給の心配がないのは正規輸入車ならではのアドバンテージです。
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ムラーノは純日本車と違うところもまた味であり、万人向けではありません。でも商品の選択肢が増えることは、消費者にとってはうれしいこと。
トランプ氏の強硬とも言える姿勢や独特の手法には賛否両論あるかと思いますが、そのおかげで結果的に日本において買えるクルマの選択肢が増えたことは、クルマ好きとして、そして消費者のひとりとして素直に喜びたいと思いました。
ちなみに、今回の試乗車は日本導入モデルとは仕様が異なるもの。たとえば今回21インチだったタイヤは日本導入モデルだと20インチとなり、本革シートが合皮のシートとなるなどが主な変更点です。
Writer: 工藤貴宏
1976年長野県生まれ。自動車雑誌編集部や編集プロダクションを経てフリーの自動車ライターとして独立。新車紹介、使い勝手やバイヤーズガイドを中心に雑誌やWEBに寄稿している。執筆で心掛けているのは「そのクルマは誰を幸せにするのか?」だ。現在の愛車はマツダ CX-60/ホンダ S660。



























































