人気のコンパクトミニバン トヨタ「シエンタ」 vs ホンダ「フリード」気になる違いはどこに?

2列シート追加の狙いとは

 マイナーチェンジによってトヨタ「シエンタ」には2列シート仕様が追加され、ホンダ「フリード」とラインナップ展開に差がなくなりました。

2列シート仕様の比較(上:ホンダ「フリード」/下:トヨタ「シエンタ」)

 トヨタ「シエンタ」に、2列シート仕様を追加したことについて、開発チーフエンジニアの粥川宏氏は、「2列仕様の追加は、さらにユーザーを広げるべく、近年増加しているアクティブなミドル・シニアがアウトドアレジャーにピッタリなコンパクトスペースとして、“3列はいらないから、荷物が沢山詰めること”“クルマのなかで泊まれること”“荷室空間をカスタマイズできること”などのご要望にお応えすべく設定しました」といいます。

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 それぞれの価格(消費税込)は、トヨタ「シエンタ」が177万6600円から253万2600円(福祉車両を除く)。ホンダ「フリード」は、188万円から274万8200円(モデューロXや福祉車両を除く)となり、全体の価格帯ではあまり差はありません。

 そのほか、安全装備など細かな部分は違いますが、大きな仕様上の差としては、ホンダ「フリード」のハイブリッド車には4WD仕様が設定されているのに対して、トヨタ「シエンタ」のハイブリッド車には4WD仕様の設定がありません。これは、ホンダ「フリード」がハイブリッドシステムなどをフロントシート下に収めるという、優れたパッケージング技術によるものです。

 また、トヨタ販売店スタッフは「『シエンタ』はサイズ的にもスペック的にも、よく『フリード』と比べられていました。お客様からも『シエンタ』に『2列シート仕様』を追加して欲しいという要望をいただいていました。今回の追加によってお客様には、より選択肢が広がったと思います」と話します。

 いままで、トヨタ「シエンタ」とホンダ「フリード」の違いを『シート列の差』で考えていたユーザーも存在していたかもしれません。しかし、両車の差がほとんどなくなった現状では、いかにユーザーニーズに対応した機能や装備、安全性能などの部分で判断することが重要になりそうです。

【了】

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