日本では激レア!? 2点式ベルト可のチャイルドシートは存在するのか

現在、新品で販売されているチャイルドシートのほとんどは、3点式シートベルトかISO FIXで固定することが前提で、古いクルマに装備されている2点式シートベルトでは装着できません。2点式シートベルトの席で安全に使えるチャイルドシートはないのでしょうか。

2点式シートベルトが装着されたクルマはいまも多く存在

 現在、新品で購入できるチャイルドシートのほとんどは、3点式シートベルトまたはISO FIXで固定することが前提です。しかし、2点式シートベルトが設置されるクルマも依然として存在します。2点式シートベルトの席で安全に使えるチャイルドシートはないのでしょうか。

現在販売されているチャイルドシートのほとんどは3点式シートベルトまたはISO FIXで固定することが前提(写真はイメージ)
現在販売されているチャイルドシートのほとんどは3点式シートベルトまたはISO FIXで固定することが前提(写真はイメージ)

 1959年にボルボが初めてクルマ用の3点式シートベルトを開発して60年が経過した現在、日本や欧州の主要メーカーが作るクルマの座席には、ほぼすべて3点式シートベルトが標準装備されています。

 日本の法律では2012年7月1日以降、新車で販売される乗用車は後席の中央席を含めてすべての席に3点式シートベルトの設置が自動車メーカーに義務付けられました。

 日本における3点式シートベルトの設置義務の歴史を振り返ってみましょう

・1975年4月1日:運転席・助手席には一部例外を除いて3点式、後部座席にもシートベルトを設置する

・1987年3月1日:例外なくすべてのクルマに関して運転席・助手席には3点式シートベルトを設置する

・1994年4月1日:後部座席の側面席(左右窓側の席)について3点式を設置する

※2000年4月:チャイルドシート使用義務化

・2012年7月1日:後部座席の側面席に加え中央席も3点式にすると同時に、ISO FIXチャイルドシート装着のための金具を全車標準装備する

 日本国内における前席3点式シートベルトや後席シートベルトの設置義務は1975年に始まっていますが、1994年3月末までに製造されたクルマにおいては、後席3点式シートベルトの設置義務はありませんでした。

 そのため、1994年3月末以前に製造されたクルマでは古ければ古いほど後部座席が2点式シートベルトである比率が高くなります。

 一般財団法人自動車検査登録情報協会の資料によると、後席3点式シートベルトが義務付けではない1994年3月末までに製造された乗用車(小型+普通)は、日本国内において2019年3月末時点で110万1571台が保有されています。

 さらに、2012年6月30日までに製造された乗用車のなかには、後部座席の中央席が2点式シートベルトになっているクルマも存在します。

 もし、後部座席の一列にチャイルドシートを3つ装着する場合、中央席では2点式シートベルトで取り付けができるチャイルドシートを選ぶ必要があります。

 なお、2012年7月1日よりチャイルドシートメーカーが新たに出荷できるチャイルドシートは「ECE R44/04」という安全基準を満たしたものになり、この基準を満たした0歳から4歳用のチャイルドシートは、原則として3点式シートベルトまたはISO FIXのみの対応です。

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