クルマの一大イベント「車検」 自分でやれば安いというのは本当か

ユーザー車検は本当に安くあがるか

 費用面では、「自賠責保険」「重量税」「車検(有効期限分)」を払う必要があります。例えば、重さが1トンから1.5トンの一般的な乗用車を2年分で考えた場合、合計で5万430円かかります。これはどこに頼んでも共通ですが、その先が変わってきます。

ユーザー車検にかかわらず、日頃のメンテナンスがクルマを長く乗る秘訣です。

 ユーザー車検で、陸事に直接クルマを持ち込んだ場合の検査料は、3ナンバーで1800円、5ナンバーで1700円です。さらに、手順の中で説明した「テスター屋」の料金は業者によって違いはありますが大体5000円ほどです。

 ここまでで、およそ5万7000円。ユーザー車検代行の場合はこれに1万円から2万円くらいの代行料がかかります。あとは『点検・整備』にかかる費用が追加されます。

 一方、ディーラーや販売店などに依頼する普通の車検では、自賠責保険と重量税までは同じです。厳密には、自前の設備で検査ができると認められた「民間車検場」と、整備業者が整備後に陸事に持ち込んで検査を受ける「認証工場」では費用項目が違います。検査の部分で1~2万円、点検整備の基本料が2~5万円はほぼ共通、あとは修理や交換の必要が生じた箇所についてお金がかかります。

 エンジンオイルなどの消耗品の交換は必ず発生しますし、点検整備に全くお金がかからないということはないので、ユーザー車検とふつうの車検の費用差はあまりないです。詳しい知識がない状態で点検して後からトラブルが発生するのであれば、プロに全体的な点検と、いくつかの予防部品を交換してもらうことをおすすめします。

ユーザー車検は「安全なのか、安いのか」の結論

 最も気になるのは「ユーザー車検は安全なのか」という問題です。中古車販売業者は「ユーザー車検を通すのは難しくないです。しかし、普段見落としがちなトラブルが見つかる可能性もあるので、専門業者に任せることをおすすめします」といいます。

 また、どの専門業者に依頼するかどうかについて、前出の中古車販売業者は「信頼のおける業者が見つからない場合、メーカー系列の販売店、いわゆる『正規ディーラー』と呼ばれている販売店が良いです。そのクルマの情報がいちばん集まっているだけでなく、専門工場しか持っていないメーカーのコンピュータがあり、クルマの内部情報を引き出して的確な整備ができるのもメーカーの看板を掲げている販売店の強みです」と話します。

 従来、「メーカー系列の販売店は高い」というイメージがありました。しかし、最近ではユーザーも金額に敏感になり、事前にインターネットで情報を得てくるため、劣化が想定される部品を全部替えてしまうことは少なくなっているといいます。

 結果的に、きちんと点検をして必要な整備をした場合、総額費用はユーザー車検もディーラー車検も変わらない可能性があります。そういったことも踏まえて、検討してみることをおすすめします。

【了】

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